ECBがサプライズ緩和を実施して来るのではとの憶測も=NY為替
きょうの市場はリスク選好の雰囲気が強まる中で、為替市場はドル買いの動きが強まっている。そのような中でユーロドルは戻り売りが強まり、1.1710ドル付近まで一時下落。本日の21日線は1.1775ドル付近に来ているが、その水準を下回っている格好。
米国で感染第3波が拡大していることが、リスク回避の要因の一つとなっているが、欧州でも感染第2波が悪化しており、ドイツでは1カ月間の部分的な都市封鎖(ロックダウン)の実施をメルケル首相が合意したとも伝わっている。国内のバーやレストランに1カ月間の休業を提案しているとの報道も伝わっている。
ドイツでは28日朝までの24時間の新規感染者数が7890人に達した。過去1週間の平均では、今春の感染拡大第1波で最多の数字を上回っている。イタリアでは新規感染者数が2万1994人と過去最多を更新。フランスでは新たな死者数が4月以来の高水準となっており、マクロン仏大統領は新たな措置をきょうの夜に発表する意向。10-12月期のユーロ圏のGDPに悪影響を及ぼす内容でもある。
明日はECB理事会が予定されているが、政策自体は据え置きが見込まれている。ただ、ECBは声明やラガルドECB総裁の会見で12月の追加緩和拡大を示唆してくると見ている向きは多い。しかし、一部からは、事態の悪化から、ECBがサプライズ緩和を実施して来るのではとの憶測も出ているようだ。
EUR/USD 1.1754 EUR/JPY 122.63 EUR/GBP 0.9054
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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