【これからの見通し】ドル高に調整入るか、週末と月末週控えて
今週はかなり鮮明なドル高相場の週となっている。従来のドル安の流れに対する調整に加えて、株安や商品安といったリスク回避の動きが強まるなかで、ドル買い圧力が広がる格好となった。米FOMCの超低金利継続姿勢が根強いドル安シナリオとなるなかで、ドル高相場は一時的、との思いから短期筋がドルを売り上がったことも、ポジション調整のドル買いを余儀なくさせた面があった。豪ドルなど資源国通貨やユーロドルで特にこの動きがみられている。
ただ、足元では株安の動きは一服してきている。ドル買い材料の一つが後退している状況。加えて、週末や来週の月末を挟む時期が相まって、きょうは調整が入りやすい面がありそうだ。アジア株の一部に弱い動きが続いており、楽観もできないが、このあとの欧州株や米国株が底堅く推移するようだと、標題のストーリーにつながる可能性はあろう。
この後の海外市場で発表される経済指標は、米耐久財受注・速報値(8月)が予定される程度。指標的には材料不足となりそうだ。8月耐久財受注の予想は前月比+1.3%、輸送除く前月比は+1.1%となっている。前回ほどではないが、伸びが続く見込み。
金融当局者の発言機会は比較的多い。ビルロワドガロー仏中銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁、ウィリアムズNY連銀総裁、ジョージ・カンザスシティ連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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