【これからの見通し】今週はドル相場の方向性が錯綜、ドル円は円高圧力に注意
【これからの見通し】今週はドル相場の方向性が錯綜、ドル円は円高圧力に注意
今週の為替相場は、米FOMCをめぐって方向性が錯綜した。基本線は米低金利政策の長期化(2023年末まで現行の超低金利!)によるドル安シナリオなのだが、ポジション調整圧力も蓄積しており、一筋縄ではドル安進行とはなっていない。
ドル円は104円台半ばまで水準を下げた。今週はドル円の下落の動きが鮮明になっている。ただ、米株の調整の動きなど、リスク警戒の円買いの面も加わっており、素直なドル安相場でもなかったように見える。この点については、今後の米株などの動向に影響される面にも注意したいところだ。
また、菅新政権については、アベノミクス継承・前進がうたい文句となって誕生した。しかし、次第に独自色をみせることもあり、また外交面での押し出しがうまくいくのかどうか、まだ不透明な面もある。ドル円相場の反応もまだ未知数だ。
きょうはドル円相場の下げが一服しているが、この後の海外市場でも値動きが落ち着くのかどうか。来週にかけた動きに注目したい。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏経常収支(7月)、カナダ小売売上高(7月)、米経常収支(第2四半期)、米景気先行指数(8月)、米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(9月)などが予定されている。米景気関連指標が注目されそうだ。
金融当局者のイベント予定は、黒田日銀総裁、デギンドスECB副総裁、 デコス・スペイン中銀総裁、シュナーベルECB理事、ブラード・セントルイス連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁など、かなり盛りだくさんだ。直近のECB理事会や米FOMC会合などに関連したコメントがでてきそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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