ドイツの回復は既にかなり進み、余地も無くなりつつあるとの指摘も＝ＮＹ為替

　ユーロドルはＮＹ時間に入って上げが止まっているものの、１．１７６５ドル付近で推移しており、底堅さは堅持している。きょうは株が大幅高となるなどリスク選好の雰囲気が強まる中で、為替市場でのドル安は根強く、ユーロドルをサポートしている。

　ただ、このところの上昇から過熱感も高まる中で、ユーロドルは調整の動きが続いており、１．１８ドル台の上値抵抗も強くなりつつあるようだ。本日の２１日線は１．１６６０ドル付近に来ているが、まだ調整余地はありそうだ。

　ユーロドルの上げはドル安が主要因だが、ドイツ経済の回復もサポートしている。ただ、リアルタイムの指標からは、ドイツの回復は既にかなり進んでおり、回復余地も無くなりつつあるとの指摘も聞かれる。

　この２週間、トラック交通量はパンデミック前を約３％下回る水準で止まっている。また、グーグルのよる分析だと、７月最終週の店舗の来客数は、通常レベルの僅か２％を下回った水準まで戻しているという。一方、公共交通機関は約２２％少ない水準でまだ回復余地はあるという。レストランは既に前年の水準を上回っているという。そのような中、感染第２波がドイツにも拡大を見せる中、再びリアルタイムのデータは悪化する可能性もあるという。

EUR/USD　1.1766　EUR/JPY　125.36　EUR/GBP　0.8996

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美