【これからの見通し】ドル安相場の継続力をチェック、米GDPとGAFA決算で
【これからの見通し】ドル安相場の継続力をチェック、米GDPとGAFA決算で
この後の海外市場では、ドル安相場の継続力をチェックしておきたい。きょうは第2四半期の米GDP速報値が発表される。事前予想では、前期比年率でマイナス35%程度と、前回第1四半期のマイナス5%から驚くべき減少となる見込み。ただ、その後の米経済再開の動きで次期の急回復の可能性もあることから、市場の反応が注目される。
ドル安相場の原動力としては、米国での感染第2波の広がりが、今後再び経済活動に影響する可能性が指摘されている。それに伴って、米金融当局の強力な緩和策が長期的に維持されるとの見方が指摘されている。昨日の米FOMCでは市場に強いインパクトはなく、ドル安相場に大きな巻き返しが入ることはなかった。
米経済指標では、GDPと同時刻(日本時間午後9時半)に週次の米新規失業保険申請件数も発表される。事前予想では144.5万件程度が見込まれている。前回の141.6万件に増加したことで、雇用情勢の改善見通しに水を差されたことは記憶に新しい。増加傾向が続くようだと、上記の緩和長期化の見通しをさらに強める可能性があり注意したい。
また、米株式市場では決算発表がピークを迎える。きょうはアップル、アマゾンドットコム、アルファベット、フェイスブック、P&G、マスターカード、クラフトハインツ、フォードモーター、コムキャストなどが予定されている。昨日から話題になっているアップル、アマゾンドットコム、アルファベット、フェイスブックといったGAFAの決算内容が今後の米株式相場の流れに大きく影響を与えそうだ。
昨日に米FOMCを通過、そしてきょうは米GDP速報値と米注目企業決算とイベントが続くこととなり、ドル安相場の流れが強まるのか、調整が入るのかの分岐点となりそうだ。
NY市場に先立つロンドン午前には米国以外の経済指標発表も多く予定されている。ドイツ雇用統計(7月)、ドイツGDP速報値(第2四半期)、ユーロ圏失業率(6月)、ユーロ圏消費者信頼感・確報値(7月)、ドイツ消費者物価指数・速報値(7月)、香港小売売上高(6月)、南アフリカ生産者物価指数(6月)など。
イベント関連では、ECB経済報告、小池東京都知事の記者会見などが予定されてる。東京をはじめとして全国的に新型コロナ感染に歯止めが利かなくなりつつある状況で、小池知事から再び行動制限要請が出される可能性が指摘されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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