大規模な石油価格の変動が続くと予想＝モルガン・スタンレー

　モルガン・スタンレーではレポートの中で、大規模な石油価格の変動が続くと予想している。ブレント原油は４５ドル/バレル前後で収れんしているが、ここから大きな変動が発生する可能性があるとの見方を示している。

　マネーサプライの力強い成長、景気回復、ドル安、インフレ見通しの改善といったことを背景に、コモディティにとって良好な地合いが保たれてきた。石油輸出機構（ＯＰＥＣ）の管理供給なども相まって、原油価格を押し上げてきた。

　しかし、リスクは高まっていると指摘。需要は改善しているがぜい弱なままであり、早くても２０２１年後半まで、新型コロナウイルスのショック以前のレベルを超えることはないと予想した。

　また、石油市場ではこれまで、中国の輸入が通常レベルを上回っていたことで恩恵を受けてきた。ただ、国家備蓄に在庫があるため、中国が原油を今後も大量に購入していくのか不確実性があると想定。在庫のオーバーハングは依然として大きいままであり、注目すべきとした。

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