【これからの見通し】株式市場が調整含みで、為替相場も方向性でにくく
【これからの見通し】株式市場が調整含みで、為替相場も方向性でにくく
昨日の海外市場では、米株が売られた。NYダウは400ドル近い下げで取引を終えており、このところ好調だったナスダック指数も0.86%安と下落した。ISM非製造業景気指数など好調な経済指標が発表される一方で、新型コロナ感染拡大が続いており、一部には行動制限が再導入される動きもある。家計、企業いずれにとっても将来が不透明な状況となっている。
きょうのアジア市場では香港・上海株が上下動している。中国での経済再開の動き、政策期待、官製相場による下支えなど強気ムードは維持しているが、前日の米株安もあって不安定な値動きを示している。日経平均は、大幅安ではないものの、売りに押されている。
そのなかで為替市場では方向性がでにくくなっている。ドル円は相変わらずの107円台での取引となっている。ドル相場全般では、ややドル安の動きに調整が入る状況になっている。ポンドドルは1.25台で堅調だが、ユーロドルは1.13台では売りに押され気味。豪ドル/ドルは0.69台で振幅を繰り返しており、ドル円化がみられている。
この後の海外市場で発表される経済指標は、米MBA住宅ローン申請指数(3日までの週)、ブラジル小売売上高(5月)などが予定されている。市場全体に影響するほどの注目度には欠けている。
発言・イベント関連では デギンドスECB副総裁のウェブ講演、ボスティック・アトランタ連銀総裁のオンライン討論会参加などが予定されている。米メキシコ首脳会談が行われる。米週間石油在庫統計の発表、米10年債入札(290億ドル)が実施される。
この後のロンドン市場では、EU復興基金をめぐる妥協案の動向、英国とEUのブレグジット協議・新ラウンドの状況、ベイリー英中銀総裁の与党保守党「1922年委員会」での演説(非公開)などに関する報道にも注目したい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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