フィリピンのMRT3号線、コロナ感染急増で運行を一時停止
フィリピンの運輸省は6日、首都マニラの都市圏を走る都市高速鉄道(MRT)3号線の運行を7日から、5日間停止すると発表した。職員の間に新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、感染者数が急増したため。全従業員に簡易検査を実施して感染拡大を防ぐ狙いとされている。
6日時点で、少なくとも180人が新型コロナの検査で陽性と報告されている。ほとんどが車両基地での作業員であるが、切符売り場のスタッフや列車運転手にも感染者が出ている。今回の一時的な運行停止により、メンテナンスの作業員や外部業者を含むすべての従業員の検査が可能になる。なお、検査の結果しだいでは運行停止が短縮または延長される場合があり、仮に感染者が多ければ、運行本数を制限し、限られた人数で再開する方針。もっとも限定的な再開にも少なくとも1300人の要員が必要となる。臨時休業中、駅、列車を含むすべてのMRT3号線の施設の消毒が行われる。
フィリピンでは新型コロナウイルスの対応に苦慮しており、感染拡大は続いている。6月以降は経済活動再開に軸足を移しつつあるが、観光地として知られるセブ市などで感染者が急増。ぜい弱な医療体制のため検査が追い付いていないことも問題となっている。
フィリピンペソ円は新型コロナの問題が世界的に注目され始めた2月から3月にかけて2.0円台に弱含んだが、その後は2.1~2.2円のレンジ内で推移している。ただ、アジアの他の国に比べるとファンダメンタルズは良好とは言えず、レンジの上限に近づくにつれて、上値が重くなる可能性が高い。
PHPJPY 2.1725
MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。