NY市場休場を前に小動き、欧州株安でややユーロ安、ポンド安=ロンドン為替概況
NY市場休場を前に小動き、欧州株安でややユーロ安、ポンド安=ロンドン為替概況
3日のロンドン市場は、小動きのなか欧州通貨がやや売られている。米国が独立記念日の振り替え休日のためこの後のNY市場は休場となるなかで、全般に積極的な売買は手控えられている。その中では欧州株が軟調に推移しており、ユーロやポンドの上値が重い。ユーロドルは1.12台半ばから前半へ、ポンドドルは1.24台後半から前半へと下押し。クロス円でもユーロ円が120.60近辺、ポンド円が133.70近辺などへと安値を広げている。ドル円は107.50レベルを中心としたもみ合いに終始している。この日発表された独仏ユーロ圏の6月非製造業PMI確報値はいずれも速報値から上方改定された。センチメントの改善が示されている。ただ、仏を除くと引き続き50以下の水準。英国の6月非製造業PMI確報値もわずかに改善した。ただ、来週のEU復興基金をめぐる協議や英欧の通商交渉などいずれも難航が予想されている。
ドル円は107円台半ばでの取引。このあとのNY市場が米独立記念日の振り替え休日のため休場となる。東京市場から引き続き狭いレンジでの揉み合いに終始している。欧州株が軟調だが、ドル円は反応を示していない。米債券市場が休場となっており、手掛かり難になっている。
ユーロドルは1.12台前半での取引。前日のNY市場で下落したあと、東京市場から引き続き安値圏でのもみ合いになっている。ロンドン市場では再び下値を模索、一時1.1220レベルに安値を広げた。ユーロ円も前日からの安値圏から一時120.61レベルまで下押しされた。欧州株が軟調に推移しており、ややドル買いと円買いの動きがみられた。ただ、取引中盤には下げも一服している。メルケル独首相は夏季休暇までにはEU復興基金で合意を取り付けたいと述べた。来週の妥協案について明言を避けており、交渉は難航しているようだ。フランスのフィリップ内閣が辞職、次期首相はジャン・カステクス氏が指名された。仏独ユーロ圏の6月非製造業PMI確報値はいずれも上方改定された。ただ、独ユーロは引き続き50以下と冴えない水準だった。
ポンドドルは1.24台半ばでの取引。ロンドン朝方に1.2487レベルまで反発したあとは売りに押されている。一時1.2438レベルと前日安値を下回った。その後も上値重く揉み合っている。ポンド円は134.20近辺まで反発したあとは133.70近辺まで安値を広げた。対ユーロでもやや売られている。6月の英非製造業PMI確報値は47.1と若干の上方改定にとどまった。ジョンソン英首相はEUとの通商交渉で「良い合意得られなければ、非常に良いその他の選択肢があるだろう」と何やら強硬姿勢を示しており、市場の不透明感を誘っていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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