ドル円下落、逃避的な円買いやユーロドルの一段高で＝東京為替概況

　２９日の東京為替市場でドル円は１０７．０９円付近まで円買い・ドル売りが優勢となった。

　昨日、中国の全国人民代表大会は香港の国家安全法を制定することを決定し、香港を巡る緊迫感が高まっている。本日、トランプ米大統領は会見を行う予定となっており、米国を中心とした西側諸国と中国の緊迫感が一段と高まる見通しであることが逃避的な円買いにつながった。円が香港からの資金流出の受け皿になるとの指摘がある。

　週前半からドル売りがやや加速していることもドル円を圧迫。ドルインデックスは３月安値に迫っている。今週、コロナショックを背景として欧州委員会が７５００億ユーロの救済基金を提案した後、ユーロ買い・ドル売りが強まっていることで、対主要通貨でのドル安圧力が拡大している。ユーロ／ドルは１．１１００ドル付近まで強含み、前日高値からやや上抜けた。ポンド／ドルは１．２３４６ドル付近まで水準を切り上げた。
　
　ユーロ円は１１８．８７円付近、ポンド円は１３２．２１円付近、豪ドル円は７１．１４円付近まで軟化。

MINKABU PRESS