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ドル円は底堅さ堅持 FOMC議事録の反応は限定的=NY為替後半

為替 

 きょうのNY為替市場、ドル円は序盤に買い戻しが強まり、109円台を回復する場面が見られたものの、再び108円台に値を落としている。ただ、下押す動きまではなく、底堅さは堅持している印象。

 前日は原油相場や米株がNY時間の後半になって急速に売りが強まったことから、ドル円も108円台半ばまで値を落としていた。NY州や英国で新型ウイルス感染による死者が再び加速の傾向を見せていたものの、原油も株式も落ち着いた反応を見せていることから、ドル円も下値での買い戻しが出ているようだ。

 午後になってNY州のクオモ知事が会見し、きのうの同州の新型ウイルス感染による死亡者数は779人と過去最多となったと報告した。ただ、米株式市場でダウ平均は日中高値圏を維持しており、米国債利回りも下げの動きを強めていない。前日にクオモ知事は、死者数は遅行指標だと述べ、入院患者や集中治療室の利用、人工呼吸器装着率の伸び鈍化は、感染防止のための人との距離を置く「ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)」の効果が出ていることを示していると指摘していた。いまのところ市場も冷静な反応を示しているようだ。

 ドル円は21日線が108.45円付近、100日線が109円ちょうど付近に来ているが、21日線にサポートされ、100日線付近で推移している状況。上値には慎重な動きが続いているものの、下値も底堅く推移しており、次のアクション待ちといった雰囲気のようだ。新型ウイルス感染による都市封鎖などが第2四半期以降の経済にどの程度影響するかを確認したい段階に来ているものと思われる。市場の見方も強弱まちまち。

 午後にFOMC議事録が発表されたが反応は限定的だった。ゼロ金利政策を導入した会合だが、市場の反応は限定的になる可能性もありそうだ。FRBはその後に、無制限量的緩和(QE)の実施もすでに発表しており、現段階で市場が特に、この会合からヒントを探らなければならないものはなかったものと思われる。

 ユーロドルは買い戻しの動きが見られていたものの、1.09ドル台を回復することなく、再び下値模索の動きが見られている。きのうのユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は、5000億ユーロ規模の経済対策を巡り16時間に及ぶ議論を行ったにもかかわらず、結局、結論を出すことができなかった。この報道にユーロドルは売りが強まっていた。明日、再び議論を再開するとしている。予想されていたこととは言え、市場にはネガティブな印象が強まったようだ。

 各国政府への信用供与に付随する条件をめぐる、イタリアとオランダの意見の相違が行き詰まりの原因だという。イタリアは回復に向けた手段の可能性の1つとして債務共通化を将来的にさらに検討するような文言を望んでいるが、オランダが拒否しているという。ユーロ共同債発行を巡っては、南欧と北欧での対立は根深い。

 ポンドは買い戻しの動きが続いており、ポンドドルは1.24ドル台を回復している。目先は強い上値抵抗となっていた1.25ドルを試に行くか注目される。英ファンダメンタルズに関しては、良い話はないが、景気対策への混迷でユーロが上値の重い展開が続いており、対ユーロでの買いがポンドを支えているほか、新型ウイルス感染で入院中のジョンソン首相が集中治療室(ICU)にはいるものの、容体は改善しているととたわっていることもポンド買いに安心感をもたらしている模様。ただ、新型ウイルス感染による死者数は過去最多が続いており、都市封鎖も数週間延長すると見られている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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