石油関連や独自動車などに売り＝欧州株式概況

　きょうの欧州株式市場は総じて大幅安の展開となった。昨日までの株高の流れが一変した。欧州・米国で新型コロナウイルスの感染被害がまるで収まらず、逆に悪化している状況を受けて、警戒感が広がった。終値は、ＦＴＳＥ１００指数が前営業日比３０５．４０ポイント安の５５１０．３３ポイント、仏ＣＡＣ４０指数が前営業日比１９２．０９ポイント安の４３５１．４９ポイントとなっている。フランクフルト（独）市場は、ＤＡＸ指数が前営業日比３６８．４４ポイント安の９６３２．５２ポイントとなっている。

　イタリアで新型コロナウイルスでの新規死者数が９６９名と過去最悪を記録。米国ではＮＹ州だけで一日に７３７７名の新規感染者数が出て、米国全体での感染者数は中国を上回る結果に。英国でジョンソン首相とハンコック保健相が新型コロナウイルスの陽性反応が出たことも、感染者拡大の警戒感を誘う展開に。こうした状況を受けて週末越えのポジション維持に慎重な姿勢が広がり、欧州・米国の株安を誘う展開となった。


　独ダックスは医薬品のフレゼニウスを除いてほぼ全面安。自動車関連の下げがきつく、自動車大手ダイムラーが８．０６％、同フォルクスワーゲンが７．２８％と大幅安。同部品のコンチネンタルも５．９２％安となっている。プラスチックメーカーで自動車部品なども手掛けるコベストロも８.１１％安。

　英ＦＴは豪州沖で１０隻以上の大型クルーズ船の乗客らが下船できずに停泊との報道が流れていることもありクルーズ大手のカーニバルが２０％を超える下げに。昨日も下げた銀行大手ＨＳＢＣが６．３％安で指数への寄与度トップ。ＢＰ，ロイヤルダッチシェルなどの石油メジャーも大きく値を落としている。

MINKABU PRESS