ユーロが軟調、欧州株下落、感染拡大リスク継続=ロンドン為替概況
ユーロが軟調、欧州株下落、感染拡大リスク継続=ロンドン為替概況
27日のロンドン市場では、ユーロが軟調に推移している。序盤はドル買いの動きが優勢となり、ドル円は109円台乗せへと反発。ユーロドル1.10台前半、ポンドドル1.22台割れへと軟化した。欧州株が大きく下げており、米株先物も下げh幅を拡大。今週の大幅上昇に調整が入るとともに、週末の新型コロナウイルス感染拡大リスクが意識されたようだ。次第にドル買戻しの動きも一服しており、ドル円は108円台半ば、ポンドドルは1.22台後半などへと再びドル売りの動きがみられている。そのなかでは、ユーロドルの反発力は弱く、1.10挟みの水準で取引されている。ユーロ円は120円近辺から119円台後半へと上値重く推移。一時本日安値を119.60レベルまで広げた。一方、ポンド円は132円近辺まで下げたあとは、133円台乗せへと往って来いに。スペインでの新型ウイルス死亡者数の増加ペースが再び最悪となっており、週末にかけての感染拡大リスクが一段と高まっているようだ。
ドル円は108円台後半での取引。東京市場で下落したあと、ロンドン市場では下げ渋りでスタートした。欧州株や米株先物が大幅反落するなかで、一時109円台を回復する場面があった。ポジション調整とともに悪いドル買いの動きも加わったようだ。しかし、買いは続かず、再び108円台半ばまで押し戻される場面があった。ドル円にとっては週末の東京での感染拡大に警戒感が強い。きょうも40人の感染者数増加が発表されており、これで3日連続の40人規模のペースとなった。
ユーロドルは1.10台前半での取引。東京市場で1.1087レベルまで買われたあとは、ロンドン勢は売りから入った。流れが下向きに転じると一時1.0991レベルまで下押しされた。その後は1.10台前半へと下げも一服。ユーロ円は120円付近での揉み合いから上値重く推移し、119.70近辺へと下押しされている。東京午前の安値水準に並んだ。スペインでの感染死者数が最悪のペースで増加しており、週末にかけての感染拡大の加速が警戒されている。ユーロは対ポンドでも売り圧力が継続している。
ポンドドルは1.22台前半での取引。東京市場で1.23台乗せまで上昇したあとは上値が重くなり、ロンドン市場を迎えた。ロンドン序盤には1.2140近辺まで一時下落。その後は再び買われて1.22台後半へと上昇と激しく振幅している。ポンド円も下押しは132円手前まで、上昇は133.50近辺までと上下動。足元ではジョンソン英首相が新型コロナウイルス検査で陽性と報じられており、ポンド売りに反応している。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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