ユーロドルが1.12ドル台に下落 メルケル首相は国民の70%まで広がる可能性を指摘=NY為替
NY時間に入ってユーロの売りが強まっており、ユーロドルは再び1.12ドル台に下落している。前日はトランプ大統領の新型ウイルス感染への経済対策への期待で買い戻しが強まっていた。大統領は11月の大統領選挙までの給与税の免除を共和党議員に打診したようだ。しかし、きのう予定していた会見に大統領は姿を見せず、具体的なアナウンスも無かったことから、市場は再び失望感に包まれている。
市場は再びリスク回避の雰囲気に包まれており、ユーロドルは買い戻しも見られていた。しかし、先週までのような力強さはなく上値の重さも感じられた中、今度はリスク回避の雰囲気にドル買い・ユーロ売りの反応が出てきているようだ。
一部からは、このところの急上昇で、ユーロキャリー取引の巻き戻しが急速に進み、ユーロショートがだいぶ解消されたとの声も聞かれる。これ以上の上値追いはリスクだという。この日、金融緩和余地はFRBよりもECBのほうが小さいとは言え、本格的な景気後退となれば、米経済よりも欧州経済のほうが影響は大きい。
また、新型ウイルス感染に関して、ドイツのメルケル首相が、感染が国民の70%にまで広がる可能性があるとの認識を示したことも驚きとして受け止められている模様。感染拡大を遅らせて医療提供者に過大な負担がかからないよう対処する方針だとした。ドイツでこれまでに確認されている感染者は1300人に急増している。
EUR/USD 1.1282 EUR/JPY 118.18 EUR/GBP 0.8745
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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