【これからの見通し】米加市場は休場、主要欧州経済統計予定なし、ドル円はGDPに反応薄
【これからの見通し】米加市場は休場、主要欧州経済統計予定なし、ドル円はGDPに反応薄
週明けは静かな取引となっている。東京市場では、第4四半期の日本のGDPが前期比年率マイナス6.3%と衝撃的な落ち込むをみせた。事前予想マイナス3.0%を大きく下回る結果だった。前期比ではマイナス1.6%と事前予想マイナス1.0%を下回った。消費増税の反動や台風の影響などの理由付けがなされていたが、それにしても消費マインドの冷え込みは深刻だ。今期が新型コロナウイルスの影響を受けることが見込まれており、定義上云々よりも心理的にはすでにリセッション入りの気分だ。
ただ、市場の反応は限定的。早朝のGDP発表を受けて日経平均が下落スタートとなったが、すぐに下げ幅を縮小した。終値は164円安と2日続落となったが、下げ渋りの後の数字とあってリスク警戒ムードは高まっていない。中国人民銀行が、1年物MLFにより2000億元を供給、金利を従来の3.25%から3.15%へと引き下げた。これを受けて中国株が買われており、リスク警戒感を後退させた。
新型コロナウイルス関連の報道は引き続き多いが、市場にインパクトを与えるような大きな変化はみられていない。週明けの東京市場で、ドル円のレンジは109.72から109.88と限定的。
このあとの海外市場では米国がプレジデンツデー、カナダがファミリーデーのため休場となる。英国や欧州においても主要な経済指標発表や金融当局者らのイベントの予定は組まれていない。米債利回り動向の手掛かりに欠けるなかで、時間外取引での米株先物や、欧州株、原油市況などをにらむ手探りの展開となりそうだ。
あすには英雇用統計、独ZEW景況感指数、米NY連銀製造業景況指数、豪中銀理事会議事録、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の講演や米企業決算などの材料が予定されている。それまでは動きにくそうだ。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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