リスク回避ムードは一服、ポンドは指標改善で買われる=ロンドン為替概況
リスク回避ムードは一服、ポンドは指標改善で買われる=ロンドン為替
22日のロンドン市場では、リスク回避ムードは一服した。欧州株は取引序盤に独DAX指数が最高値を更新するなど、買いが先行。米株先物も時間外取引で堅調に推移している。香港で初のコロナウィルス感染と報じられたが、目立ったリスク回避の反応はみられず。トランプ米大統領は、中間層への大規模減税、米金融当局への利下げ要求、対欧州製自動車に対する関税賦課の示唆など、選挙に向けて強い姿勢をアピールしていた。ただ、市場には目立った反応はみられていない。ドル円は110円をやや下回る水準での揉み合い。ユーロドルは1.10台後半での小幅振幅。ユーロ円は121円台後半から122円近辺での揉み合いと落ち着いた展開。ポンドは1月の英CBI製造業受注指数の改善を受けてやや買われている。ポンドドルは1.30台前半から後半へ、ポンド円は143円台前半から後半へと上昇している。カーニー英中銀総裁は、環境問題について発言しており、金融政策については言及しなかった。
ドル円は110円近辺での取引。東京市場でやや上値重く推移したあと、ロンドン市場では109.95近辺に膠着している。欧州株や米株先物・時間外取引は堅調な動きをみせているが、ドル円は反応せず。トランプ米大統領が、中間層への大規模減税、米金融当局への利下げ要求、対欧州製自動車に対する関税賦課の示唆など、選挙に向けて強い姿勢をアピールしていた。米債利回りはやや低下。香港で初のコロナウィルス感染と報じられたが、目立ったリスク回避の反応はみられず。
ユーロドルは1.10台後半での取引。序盤に1.1075レベルまで下押しされたが、その後は1.1095レベルまで反発した。ただ、上下どちらにも抜け出せず狭いレンジ取引に落ち着いている。ユーロ円も121.80-122.00レベルでの揉み合いに終始している。トランプ米大統領は、欧州のデジタル税に関連して、欧州製自動車に関税をかけざるを得ない、と述べた。また、各報道機関が、五つ星運動のディマイオ党首の辞任を報じた。イタリア債やイタリア株は売られているが、ユーロは特段の反応を見せていない。
ポンドドルは1.30台後半での取引。序盤に1.3040-60レベルでの小幅振幅となったが、英指標をきっかけに上抜けると高値を1.3090近辺へと広げている。ポンド円は143.40近辺まで一時売られたあと、143.90近辺へと買われている。この日発表された1月の英CBI製造業受注指数は-22と前回の-28から改善した。輸出受注が-21と前回の-35から改善したことが寄与した。発表を受けてポンド買いに弾みがついた。昨日の英雇用統計が強い内容だったこともあり、先週のポンド売りの流れに調整が入る格好となっている。カーニー英中銀総裁は、環境問題について発言しており、金融政策については言及しなかった。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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