【これからの見通し】中東やコロナVはドル円に買い場提供、きょうはカナダイベント多い
【これからの見通し】中東やコロナVはドル円に買い場提供、きょうはカナダイベント多い
昨日のNY市場では、ドル円が一時109.70台まで下押しされる場面があった。米国でも新型コロナウィルスの感染者が見つかったとの報道がリスク回避材料にとらえられたもよう。コロナウィルスが中国経済に与える影響はまだ未知数の面があり、軽々に判断はできない状況。ただ、中国政府が感染拡大を阻止に向けた姿勢をアピールしており、ひとまず市場のネガティブな動きは一服している。米株先物・時間外取引でダウ平均は100ドル超高、上海総合指数は午後の取引で上昇に転じている。ドル円は110円台を回復しており、NY後半の下げを消している。
先日の中東の緊張にしても、今回のコロナウィルスにしても、ドル円が下がると買戻しが入るパターンとなっている。米株などに大きな崩れがみられなければ、悪材料もドル円に買い場を提供するチャンスとなっているようだ。
この後の海外市場では米国とカナダの経済指標発表が多い。米国では、MBA住宅ローン申請指数(17日までの週)、FHFA住宅価格指数(11月)、中古住宅販売件数(12月)などが発表される。住宅関連指標が多いのが特徴だ。12月の米中古住宅販売件数は年率換算543万件と予想されており、前回の435万件から上向く見通し。
カナダでは、消費者物価指数(12月)、卸売売上高(11月)、新築住宅価格指数(12月)、カナダ中銀政策金利およびポロズ加中銀総裁の記者会見などが予定される。12月消費者物価指数は、前年比2.3%、コア前年比2.4%と高い水準の伸びとなる予想。カナダ中銀は政策金利を現在の1.75%に据え置くことがエコノミストらのコンセンサスとなっている。
ダボス会議は24日まで開催されている。トランプ米大統領、日銀総裁、英中銀総裁、ECB総裁、独首相、欧州委員長らが出席する。一方で、中国国家主席、英首相、ロシア大統領、イラン外相らは欠席している。きょうはカーニー英中銀総裁の講演が予定されている。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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