新型コロナウイルス感染拡大懸念が重石となり、ドル円は109円70銭台まで=NY為替概況
きょうのNY為替市場は中国湖北省武漢で発生し、中国国内では死者も出ている新型コロナウイルスへの警戒感が広がる展開となった。同問題を受けて東京市場からドル類
円買いが優勢となる場面が見られたが、NY市場でも株安の動きなどを伴ってドル売り円買いに。米疾病予防管理センター(CDC)がシアトルで米国内初の感染者を確認と
公表。中国からの旅行者ということで、今週末の春節からさらに旅行者が増える時期ということもあって、警戒感が一気に加速した。
ロンドン市場の流れもあってNY朝に110円10銭台を回復していたドル円は東京午前の安値を下回り109円76銭まで下落。その後も109円80銭前後の安値圏で
の推移に。
独ZEW景況感調査の好結果などからロンドン市場で買いが入り、NY朝にはユーロ円で122円38銭、ユーロドルで1.1118を付けていたユーロは、対円でのリス
ク警戒の円買いに押される形に。ユーロ円は121円73銭まで大きく下落。ユーロドルも上昇分を打ち消して下を試す展開で1.1081を付ける動きに。
午後に入ってのリスク警戒感拡大で、ダウ平均が下げ幅を広げるなど冴えない動き、米債券利回りも低下し、ドル売り円買いの流れに寄与する形となった。
明日金融政策会合を控えるカナダは軟調。ドルカナダは1.3040台から1.3080を付けるところまでドル高カナダ安に。明日の会合は据え置きで見通しが一致して
いるが、貿易状況などの弱さから、声明などで今後の会合での利下げへの動きを示唆してくるのではとの思惑がカナダ売りにつながっている。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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