ドル円は110円台前半で振幅 来週は日銀会合 ただ、市場の関心は低い=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は110円台前半での振幅が続いている。きのうの米小売売上高に続き、きょうの住宅着工件数は13年ぶりの高水準となった。市場の反応は鈍かったが、米経済の好調さを示している。
米国債利回りも上昇し、米株も小幅ではあるが最高値更新が続いており、ドル円にとっては追い風が吹いている状況。ただ、その割には上値追いの勢いは鈍いように思われる。米中貿易協議も第1段階の合意で、ひとまず安心感に繋がっているようだが、厄介な課題はなお山積みで、警戒は続くとの声も少なくない。
このような中、ロング勢も上値に慎重になって来ているのかもしれない。一方、ショート勢は戻り売りを試すタイミングを狙っている雰囲気もあり、米株の調整待ちといったところかもしれない。いずれにしろ、ドル円は110円台を維持しているものの、次のアクション待ちの雰囲気は依然として続いているようだ。
来週は目ぼしい材料は少ないが、日銀決定会合が控えている。金融緩和に限界も見られる中、政策は据え置きが確実視されているようだ。米中が第1段階で合意したこともあり、リスク選好の雰囲気も見られる中、景気に関して強気の見方を示すとの観測もあるようだ。ただ、このところ、市場の日銀への関心は低く、反応は限定的とも見られる。
USD/JPY 110.13
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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