ユーロドル、来年もボラティリティの低い相場か=NY為替
ユーロドルはNY時間に入って戻り売りが優勢となっており、1.11ドル台前半まで下落している。特にドルを買う材料もユーロを売る材料もなく、前日の動きの調整が出ているものと思われる。英総選挙で保守党が圧勝したことで、ポンドが急伸し、ユーロも対ドルで連れ高し、1.12ドル付近まで急上昇していた。
しかし、ポンドも利益確定売りに押されており、ユーロも伸び悩む動きとなっているようだ。米中貿易協議も第1段階の合意が発表され、追加関税も見送られる運びとなった。重要イベントが市場の期待通りに通過したことで、このところ買い戻しが強まっていたユーロドルは上げが一服している模様。
今年のユーロドルはボラティリティの低い相場だったが、来年もこの傾向は続くとの見方も出ている。背景には中銀の動きが停滞するとの見方があるようだ。来年は米大統領選もあり、トランプ大統領からのプレッシャーは予想されるものの、FRBの利下げはあっても1回に留まることが予想されている。
一方、ECBも追加緩和こそ見込まれているが、限界に近づいていることもあり、小幅なものに留まることが予想される。そのような中、ユーロドルを動かすインセンティブは小さいと見ているようだ。
EUR/USD 1.1135 EUR/JPY 121.66 EUR/GBP 0.8338
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。