目立つ材料なく、調整のドル売りに=ロンドン為替概況
目立つ材料なく、調整のドル売りに=ロンドン為替概況
9日のロンドン市場は、ドル売りが優勢。きょうは特段の材料に欠けており、先週末の米雇用統計後のドル高の動きに対する調整が入る格好となっている。ドル円は108.60近辺から108.43レベルまで下落。先週4日の安値水準に並んだ。欧州株が小安く推移しており、米債利回りも低下。ドル円の上値は重い。米国と北朝鮮の緊張が高まりそうなことも重石に。ユーロドルは1.1050台から1.1074レベルまでじり高の動き。ドル円と同様に前週末の下落の反動買いになっている。序盤はポンド買いが先行した。12日の英総選挙を目前に控えて、週末の各世論調査で保守党の優位が示されたことが背景のようだ。ただ、一部には労働党との差が縮まる結果もあった。ポンドドルは1.3140台から1.3181レベルまで高値を伸ばした、その後の戻りは1.3150近辺までと下値は堅い。クロス円はやや上値が重い。ドル円とともに豪ドル円も軟調に推移し、74円ちょうど近辺へ。ユーロ円は120.00-10レベルと前週末からの安値付近での揉み合い。ポンド円は序盤に143円台に乗せた後は、142円台後半へと上昇一服に。
ドル円は108円台半ばでの取引。東京市場では108.60近辺に膠着していたが、ロンドン序盤には欧州株安や米債利回りの低下とともに軟化した。一時108.43レベルと先週4日につけた安値水準に並んだ。KCNAによると、北朝鮮の金委員長のトランプ氏への考えが変わりえると警告した。両国の緊張が再び高まることが警戒された面もあったようだ。
ユーロドルは1.10台後半での取引。東京市場からの1.1050-60レベルでの揉み合いを上抜けると高値を1.1074レベルまで小幅に広げている。ユーロ円は欧州株安が重石となり120.00-10レベルと、先週末からの安値圏での揉み合いとなっている。12月ユーロ圏センティックス投資家信頼感は+0.7と事前予想-5.3から大幅に上振れした。今年5月以来のプラス圏回復となった。ただ、指標に対するユーロ買い反応はほとんどみられなかった。
ポンドドルは1.31台後半での取引。12日の英総選挙を目前に控えて、週末の各世論調査で保守党の優位が示されたことを受けて、ロンドン勢はポンド買いで参入した。1.3140-50レベルから一時1.3181レベルまで上伸した。その後の反落は1.3150付近までと高値水準を維持している。ポンド円は142.70近辺から一時143.11レベルまで上昇。その後は売り戻しに押されるも、142円台後半での取引と底堅い。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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