ドル円は本日安値圏での推移続く 明日はサービス業の景気指数=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は108.50円付近と本日の安値圏での推移が続いている。米株式市場でダウ平均は下げを一服させているものの、米国債利回りも底値圏での推移が続いており、ドル円も浮上する気配はないようだ。
トランプ大統領がNATO首脳会談のため訪問中のロンドンで記者団の質問に答え、「中国との貿易合意に期限はなく、来年の米大統領選後でも良い」と述べた。この発言で市場は、早期の第1段階合意への期待感を大きく後退させている。
12月15日に対中追加関税の期限を向かえる中、市場では年内に合意はしなくても、協議は継続され、追加関税は見送られるとの期待が出ている。ただ、トランプ政権は15日までに合意できなければ、追加関税を発動する方針を明確にしており、きょうのトランプ大統領の発言で、関税発動への懸念を強めているようだ。また、来年への合意持ち越しを市場は、ある程度許容している面もあるが、大統領選後というのは、あまりに遅過ぎるとも感じているのかもしれない。
ドル円はきょうの下げで200日線を下回っており、早期に戻せないようであれば、107円台後半に来ている100日線を目指す動きも警戒される。明日以降の動きが注目されるが、米中貿易協議の行方次第といった雰囲気だ。
明日は中国財新サービス業PMIや、ADP雇用統計、そして、ISM非製造業景気指数の発表が予定されている。前日のISM製造業景気指数は弱い内容となり、市場は先行き警戒感を高めていたが、サービス業のほうはどうか注目される。きょうの雰囲気からは、弱い内容であれば過度に反応する可能性もあり警戒される状況ではある。
USD/JPY 108.54
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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