冴えないＰＭＩでポンドやユーロが下落、ドル円は一時１０８．５０割れ＝ロンドン為替概況

冴えないＰＭＩでポンドやユーロが下落、ドル円は一時１０８．５０割れ＝ロンドン為替概況

　２２日のロンドン市場は、ポンド売りが優勢。１１月の英ＰＭＩ速報値が製造業・非製造業ともに５０割れへと下振れしたことに反応した。総合指数は４０か月ぶりの低水準となった。ポンドドルは1.29台割れ、ポンド円は140円台割れへと下落。対ユーロでも軟調。ユーロは振幅後に下落に転じた。仏・独・ユーロ圏のＰＭＩ速報値は製造業が改善する一方で、非製造業が悪化した。当初は上値を伸ばしたユーロ相場もユーロ圏ＰＭＩの発表後には下落に転じている。ユーロドルは1.10台後半で上昇も1.11台までは届かず、その後は1.1050割れまで反落。ユーロ円も120円台半ばまで買われたあと、120円を割り込んだ。ドル円は108.70近辺まで買われたあと、一時108.50割れと上値重く推移。欧州株は堅調に取引を開始したが、独ＤＡＸ指数が一時下げに転じるなど神経質な動き。米債利回りは低下しており、ドル円の上値を抑えた。ラガルドＥＣＢ総裁は講演で、ＥＣＢの戦略の再検討作業を近々開始する、と述べた。韓国大統領府は会見で、ＧＳＯＭＩＡ終了通告の効力停止を正式に表明した。いずれもリスク動向に影響を与えなかった。

　ドル円は108円台半ばでの取引。ドル円は108.70近辺まで買われたあと、一時108.50割れと上値重く推移。欧州株は堅調に取引を開始したが、独ＤＡＸ指数が一時下げに転じるなど神経質な動き。米債利回りは低下しており、ドル円の上値を抑えた。韓国大統領府は会見で、ＧＳＯＭＩＡ終了通告の効力停止を正式に表明したが、リスク動向には目立った影響を与えていない。

　ユーロドルは1.10台半ばでの取引。ユーロドルは1.10台後半で上昇も1.11台までは届かず、その後は1.1050割れまで反落。ユーロ円も120円台半ばまで買われたあと、120円を割り込んだ。１１月の独、仏、ユーロ圏のＰＭＩ速報値は、製造業が改善する一方で、非製造業が悪化した。当初はユーロ買いの反応がみられたが、ユーロ圏の数字が発表されたあとは下落に転じた。ラガルドＥＣＢ総裁は講演で、ＥＣＢの戦略の再検討作業を近々開始する、と述べた。欧州は新たなポリシー・ミックスが必要、ユーロ圏における財政政策が鍵となる、などとこれまでの発言内容から目立った変化はなかった。

　ポンドドルは1.28台後半での取引。ロンドン序盤に、ポンドドルは1.29台割れ、ポンド円は140円台割れへと下落。対ユーロでも軟調な動きを示した。１１月の英ＰＭＩ速報値が製造業・非製造業ともに５０割れへと下振れしたことに反応した。総合指数は４０か月ぶりの低水準となった。取引中盤には下げ一服となっているが、依然として1.28台後半、139円台後半と安値付近での取引。今週は、総選挙を前にして初のジョンソン対コービンの党首討論番組が放送された、コービン労働党党首の意見に耳を傾ける向きが増えており、保守党支持率がやや低下する場面があった。不透明感が継続している。

MINKABU PRESS 松木秀明