米中通商協議への期待感が回復、ドル円などは値を戻す=東京為替概況
朝方は米中通商協議が難航するとの警戒感が広がり、ドル売り円買いの動きが優勢となった。
昨日の上院に続いて下院が超党派で香港人権法案を可決した(反対1人)。
下院は先月同様の法案を可決していたが、上院案をそのまま受け入れることで両院協議会による調整を省き早期の法案成立が可能になる道筋を選んだ。上院の全会一致、下院でもほぼ一致という状況での法案可決のため、トランプ大統領が拒否権を発動しても議会が強硬成立(両議会の2/3の賛成で拒否権を覆すことが可能)に向かうため、大統領も署名の意向で、法案が早期に成立する見込みとなった。
中国側は反発姿勢を示しており、朝はこの状況が円高に寄与。108円60銭台から108円40銭近辺に急落後、戻りが鈍く、さらに108円28銭まで値を落とす展開となった。
しかし、米中通商協議の中国側の代表である劉副首相が北京でのフォーラムでの夕食会で、慎重ながら楽観的と発言したことなどから、一気にドルは買戻し。下げ分を解消する動きが見られた。昼前に108円台半ば超えまで買戻しが入ると、その後は高値圏揉み合いで108円60銭台を付けるなど、しっかりの展開に。
クロス円も総じて同様の動き。ユーロ円は朝の120円20銭台から、一時120円を割り込み、119円94銭を付けたが、劉副首相発言で一気に値を戻し、120円30銭を付ける動きに。
豪ドル円も73円90銭近いところから73円50銭割れまで下落し、73円80銭台を回復という動き。総じて往って来いに。
MINKABUPRESS山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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