ドル円は下げ渋る動き きょうはFOMC議事録=NY為替
ドル円はNY時間に入って下げ渋る動きを見せており、一時21日線が控える108.75円付近まで戻す場面が見られた。米国債利回りの下げが依然として続く中で、ドル円は108.35円付近まで値を落とす場面も見られたが、108.50円を下回って来ると買いも活発に出るようだ。NY時間に入ると米国債利回りの下げが緩んでいることから、ドル円も買い戻しが出ているものと思われる。
きょうは米国債利回りと伴に下げていた原油が買い戻しを強めていることも、間接的にドル円をサポートしているのかもしれない。ただ、21日線で上値を止められており、重い雰囲気には変化はない。
きょうは午後にFOMC議事録が公表される。予想通りに利下げが実施されたFOMCだが、声明やパウエルFRB議長の会見では、追加利下げを一旦停止し、様子を見たい姿勢を滲ませていた。現状の米経済指標からすればこれ以上の利下げは正当化されないと考えたのかもしれない。指標次第である姿勢を強調していたようにも思われる。
また、最近は見方が後退しているが、来るべき景気減速への余力を残しておきたい意向もあるものと思われる。その後のFOMCメンバーの発言からもその意向がうかがえる。パウエル議長は「重大な再評価がない限り政策金利は適切な水準にあると」という文言を会見で使用していたが、その真意も気になるところではある。
ハト派色はないものと予想されるが、予想以上にタカ派色が強い印象であれば、調整を経たドルは米国債利回りと伴に買い戻される可能性もある。
目先は108.75円付近に来ている21日線を回復し、109円ちょうど付近にある200日線を再び試しに行くか注目される。
USD/JPY 108.66
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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