総選挙での安定政権期待でポンド買い、ドル円は109円台へ=ロンドン為替概況
総選挙での安定政権期待でポンド買い、ドル円は109円台へ=ロンドン為替概況
18日のロンドン市場は、ポンド買いが優勢。週末の複数の英世論調査で、総選挙での保守党支持率が労働党を引き離す結果となった。さらに、すべての英保守党からの立候補者がジョンソン英首相の離脱協定案を議会で支持すると署名したとの報道が蒸し返された面もあったようだ。市場では、英保守党が議会で過半数を獲得するとの見方が高まっており、政治の安定化への期待が広がっている。ポンドドルは1.29台前半から後半へと上昇、1.30台をうかがっている。ポンド円は140円台後半から141円台半ばまで買われた。対ユーロでもポンド買いが優勢。ユーロドルは1.10台後半で小幅に高値を伸ばしたが、強保ち合いにとどまっている。ドル円、ユーロ円は堅調。ポンド円の上昇につれてドル円は109円台に乗せている。ユーロ円は120円台前半から後半へとじり高の動き。欧州株はやや売りが優勢だが、比較的小幅の下げにとどまっている。米10年債利回りが上昇しており、ドル円を下支えした面も。ドル指数は、欧州通貨買いの影響を受けて低下している。
ドル円は109円近辺での取引。東京午後の108.80近辺での揉み合いを上放れており、109円台に乗せている。米10年債利回りが1.82%台から1.85%台へと上昇する動きとともに、109.07レベルまで高値を伸ばした。この日はポンドが堅調。ポンド円がドル円やクロス円の上昇につながった面もあったようだ。欧州株は上昇一服となっている。
ユーロドルは1.10台後半での取引。東京市場からのじり高の動きを受けて、ロンドン朝方に1.1068レベルまで本日高値を伸ばした。その後は1.1050台から60台での揉み合いに落ち着いている。ユーロ円はポンド円に連れ高となっており、120.30台から120.69レベルまで上昇した。対ポンドではユーロは軟調。デギンドスECB副総裁は、銀行の収益性の低下などECB政策を受けた副作用について指摘した。ユーロ圏のリセッションの可能性は極めて低い、としており、積極的な追加緩和については慎重姿勢の印象を与えた。
ポンドドルは1.29台後半での取引。週明けのロンドン市場ではポンド買いが主役。英保守党が総選挙で過半数を獲得することへの期待が高まっていることが背景。最新の世論調査で、保守党の労働党に対するリードがが広がっていることや、16日付の英テレグラフ紙で、ジョンソン首相が、保守党立候補者635人全員が、当選すればジョンソン首相の離脱案を賛同すると約束した、と報じられたことなどが好感されているもよう。メイ前首相時代からの議会の勢力図の混乱が、安定に向かうことが期待されているようだ。ポンドドルは1.29台前半から1.2985レベルまで、ポンド円は140円台後半から141.58近辺まで買われた。ユーロポンドは0.85台後半から前半へと下落している。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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