【来週の注目材料】リセッション入りは免れた独経済、底打ちはみられるのか

経済指標 

 14日にドイツ連邦統計庁が発表したドイツの第3四半期GDPは、予想を上回る前期比+0.1%となりました。事前見通しは-0.1%で、第2四半期の-0.2%(-0.1%から下方修正)に続いて、リセッション(景気後退:一般的な定義は2四半期連続のGDPマイナス成長)入りが見込まれていましたが、何とか回避した格好です。

この数字を受けてドイツのアルトマイヤー経済相は「経済成長率はまだ低すぎるが、通商問題やブレグジット問題に関連した暗雲はやや解消」と発言。同じくシュルツ財務相は「慎重ながら楽観的にみている。来年には成長率は上向く」と発言しています。
 
 とはいえ、ドイツ経済が厳しい状況にあることは事実。ユーロ圏最大の経済大国で、ユーロ圏中欧諸国などとの経済的な結びつきも大きく、ユーロ圏経済全体に与える影響力が大きいドイツ経済動向は、今後のECBの金融政策動向にも関わり、ユーロ相場を大きく左右する材料となっています。

 そうした中、来週末に今後のドイツ景気動向を占う重要な経済指標が発表されます。22日17時半に発表される11月のドイツPMI(購買担当者景気指数)速報値です。ドイツ企業の購買担当者に対するアンケート調査を基にした同指標は、景気に対する先行性があるとみなされており、市場の注目度が非常に大きい指標となります。

 50が経済活動の拡大(好況)、縮小(不況)の境目となる同指標。9月分のドイツ製造業PMIが改定値ベースで41.7と、2009年6月以来という低い水準を記録しました。リーマンショック(2008年)の影響が残る同時期以来の水準で、その後のギリシャショックなどで欧州経済に警戒感が広がった時よりも水準が下ということもあり、ドイツ経済に対する警戒感が広がる展開となりました。

 前回10月分は42.1と若干ながら改善も、依然としてかなり厳しい水準に。2019年1月に50を割り込んで以降、10カ月連続での50割れともなっており、世界的な通商問題などを背景に、輸出依存度が高いドイツの製造業が厳しい状況にあることが確認できます。非製造業PMIは50を上回った水準での推移が続いていますが、こちらもここ二回が51.4、51.6と50に近い水準へ落ちてきています。

 今回の予想は製造業PMIが42.7、サービス業が51.8とともに小幅ながら改善見込み。予想通りの数字が出てくると、底打ち期待とまではいきませんが、独経済の悪化懸念が和らいでユーロの買い戻しを誘う可能性があります。予想を下回り、製造業で直近の水準を下回ってくるようだと、ユーロ売りが加速する可能性がありますので要注意です。

MINKABU PRESS 山岡和雅

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執筆者 : MINKABU PRESS

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