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ドル円は米中協議への不透明感を材料に利益確定売り 21日線を一時下回る=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場でドル円は戻り売りが強まり、一時108.65円付近まで下落した。きょうの下げで200日線を下放れしており、本日108.75円付近に来ている21日線も一時下回った。

 市場の注目が米中貿易協議の行方に集まる中、様々な報道で市場には不透明感も漂っている。「米中は第1段階の合意に近づいてはいるものの、既存の関税撤廃に踏み切るべきか、それとも12月15日に発効する予定の関税のみを取り消すかを巡って対立」と伝わったほか、「米中協議が障害にぶつかっており、農産物の購入巡り協議が難航」との報道も流れていた。

 米株は押し目買いに支えられているものの、米国債利回りの下げがドル円を圧迫。ここに来て米中協議の不透明感を材料に、米国債と伴にドル円も利益確定売りが出ているのかもしれない。

 きょうはパウエルFRB議長の上下両院合同経済委員会での議会証言が伝わった。議長は「経済が軌道を維持する限り、現行政策は適切」と述べる一方、「基本的な見通しは良好だが、留意すべきリスクは残る」とも言及している。ただ、それ自体に対する市場の反応は限定的だった。

 先日のFOMCでは、一旦追加利下げを見送る姿勢を強調していた。議長もその意向を踏襲しているものと思われるが、CMEのFEDウォッチでは12月利下げの確率は3%程度しかなく、既に市場は十分に織り込んでいる状況にある。

 ユーロドルは売り優勢となっており、1.10ドルを割り込む場面も見られた。米中貿易協議への不透明感も台頭する中、今週に入ってドル買いは一服しているものの、ユーロドルが浮上する気配は見られていない。

 きのうはドイツの企業景況感指標が予想を上回ったものの、ユーロの反応は一時的に留まった。きょうも9月のユーロ圏鉱工業生産が発表になり、前月比0.1%増と予想外の増加となっていた。低迷している製造業に下げ止まりの予兆も見せているものの、ユーロの反応は鈍い。英EU離脱や中国経済の行方などの不透明要因で市場は、ユーロ圏経済の先行き不安を払拭できずにいるのかもしれない。ECBの追加緩和や低金利の長期化が見込まれる中、ユーロに積極的にはなれないようだ。

 ポンドドルは1.28ドル台半ばでの推移。ここに来てポンド相場は膠着感が強まっており、1.28ドル台での取引が続いている。12月12日の総選挙待ちといった情勢だが、現状ではジョンソン首相率いる保守党が優勢のようだ。

 きょうは英消費者物価指数(CPI)が発表され、前年比1.5%とインフレ目標を下回る水準が続いている。英インフレは低下傾向が顕著になって来ているが、英中銀は先日のインフレ報告で2020年の第3四半期のインフレ見通しを1.1%と予想しており、その見通しに沿った動きが見られている。市場の一部で高まっている利下げ期待を追認するインフレ動向ではあるが、市場の一部からは、正常にEUを離脱できれば、そこまでの下げはないとの見方もあるようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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