ドル円、いったん安値トライも切り返す、NZドル急騰=東京為替概況
13日の東京市場でドル円は午前中の下げから切り返してしっかりの展開に。昨日のトランプ大統領のNYでの講演で、米中協議について合意が近いとしながらも、合意できなかった場合関税を大幅に引き上げるとの発言があり、これを懸念してアジア株が全面安に。特にデモの過激化が懸念されている香港ハンセン指数が2%超の下げを記録するなど大きな売りが広がる中で、ドル円も朝から調整の動き。109円ちょうど近辺から、108円80銭台に値を落とす展開が見られた。
しかし下げ一服後は買い戻しが入り、朝の水準を超えて109円10銭近辺まで。株安の動きが続いたものの、米中協議の基本的な進展期待は変わらずとの認識や、来月のFOMCでの据え置き期待などを受けての下がったところでのドル買いの動きなどが支えに。
午前10時にNZ中銀の金融政策理事会の結果が発表され、市場の大方の予想に反して金利が据え置かれた。これを受けてNZドルは急騰。もともと今回の理事会に関しては利下げと据え置きで見方が分かれていたが、今月に入って1日発表のNZ第3四半期雇用統計の弱い結果、昨日のNZ中銀四半期インフレ見通し発表での見通しの引き下げなどの材料が重なり、直前で利下げ期待が一気に強まっている中で、サプライズ感のある据え置きとなった。NZドル円は69円前後から69円90銭台まで急騰。上昇後は69円80銭ばさみの高値圏でもみ合った。対米ドルでも0.6330台から.0.6410台まで上昇するなどNZドル買いが一気に進んだ。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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