もみ合いから堅調地合いに、株高など支え
もみ合いから堅調地合いに、株高など支え
ブレグジット問題の不透明感が重石も、次の流れ待ちに
ECBなどにらむ展開も、大きな波乱なしか
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【東京市場】
ドル円は朝方108円50銭近辺から108円20銭台への下落。米株先時間外の下げが主導したもの。昨日のNY引け後に発表された米半導体大手テキサスインスツルメンツの決算が事前見通しより弱く株価が急落。その影響で半導体関連の下げが続く中で、70円台高で始まった日経平均が、東京エレクトロンなどの下げに押されてマイナス圏に。株安の動きがリスク警戒を誘う格好でドル円も値を落とすという流れに。
もっとも下げ一服後はもみ合いに転じた。大きな材料に乏しく、米中通商協議の進展や、英国のEU離脱問題の動向などをにらみながらの展開に。
昨日、英下院でEU離脱修正案が第2読会(英議会は3読会制、第2読会では基本方針の賛否を問う)で可決され、一息ついた後、月内の合意承認に必要な関連法案の高速審議スケジュールが否決され、期限内合意が難しくなったことで急落したポンドは、朝方の1.29ちょうど近辺から昼頃までじりじりと値を落とす展開に。1.2841近辺まで下げた後、午後は少し値を戻している。
【ロンドン市場】小動き
小動きに徹している
ブレグジット問題にらみも、新規材料に欠ける
総選挙か延長しての合意への動きかなど、次の動き次第での反応まち
ユーロは若干軟調も、大台割れには至らず
【NY市場】もみあいからドル円少し値を戻す
ドル円は108円70銭台に。しっかりの展開。
目立った材料がなく、新規材料まち。
ブレグジット問題に関してはEUが期限延長に動いており、警戒感は後退も
正式回答は金曜日の見通し。
本日の見通し】堅調地合い維持
ドル円は108円台後半推移。株高もあり、基調はしっかり。英国のEU離脱問題の不透明感がリスク要因で、前日の東京市場などは頭の重い場面も見られたが、下値はしっかり。もっともこの上109円手前の売りが依然として残っており、ここからの買いには慎重姿勢も。
今日はECB理事会。前回の理事会で包括的金融緩和の実施を決定しており、今回の波乱要素は少ない。注目は今回が最後の理事会となるドラギ総裁の会見か。これまでの総括や次のラガルド総裁へのメッセージなども含めが話が出てくるとみられ、今後のECBの姿勢のヒントになるか。
トルコ、スウェーデン、ノルウェーなども政策金利を発表。このうち3会合連続での利下げが濃厚なトルコが注目。ここに買いで7.5%の大幅利下げを実施したトルコ中銀だが、エルドアン大統領は近いうちに政策金利は一けたにと発言しており、政府からの利下げ圧力は依然強いとみられる。一方で中銀は前回の理事会で今後の利下げには慎重な対応と、大幅利下げ路線を一服し、利下げ幅を抑える姿勢を示しており、どの程度の利下げが今回示されるかが注目されるところ。予想は1%の利下げ。予想を超える利下げ幅を示すとリラ売りも。
【本日の戦略】押し目買い
109円手前の売りをにらみ突っ込んだ買いを避けて
108円台半ばより下でできれば買いに回る展開か。
108円割れはストップ。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《10/23 水曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 108.49 1.1125 120.69
高値 108.70 1.1140 121.05
安値 108.25 1.1106 120.39
終値 108.69 1.1130 120.98
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《10/23 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 22625.38 +76.48
DOW 26833.95 +45.85
S&P 3004.52 +8.53
Nasdaq 8119.79 +15.50
FTSE 7260.74 +48.25
DAX 12798.19 +43.50
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《10/23 水曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=55.97(+1.49 +2.73%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1495.70(+8.20 +0.55%)
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《10/23 水曜日に発表された主な経済指標》
【シンガポール】
消費者物価指数(9月)14:00
結果 0.0%
予想 0.2% 前回 0.5%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.5%(前年比)
【南アフリカ】
消費者物価指数(9月)17:00
結果 4.1%
予想 4.3% 前回 4.3%(前年比)
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.3%(前月比)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(10/12 – 10/18)20:00
結果 -11.9%
予想 N/A 前回 0.5%(前週比)
住宅価格指数(8月)22:00
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 -169.9万(4億3315万)
ガソリン -310.7万(2億2309万)
留出油 -271.5万(1億2079万)
(クッシング地区)
原油 +150.6万(4446万)
*()は在庫総量
【ユーロ圏】
消費者信頼感指数(速報値)(10月)23:00
結果 -7.6
予想 -6.8 前回 -6.5
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《10/23 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*テッド・クルーズ米上院議員
下院で可決した香港人権・民主主義法案、今週中にも上院での採決を行う。
*米5年債入札結果
最高落札利回り 1.570%(WI:1.574%)
応札倍率 2.41倍(前回2.32倍)
*トランプ大統領
シリアでの停戦は非常によく保たれている。
トルコは米国に対して、停戦は恒久化させると述べた。
トルコへの制裁は解除されるであろう。
【日本】
*関係者
日銀、19年度の成長率・物価見通しの小幅下方修正を検討へ。
(ブルームバーグ)
【ユーロ圏】
*マース独外務相
ブレグジット期限を2-3週間引き延ばすことは問題ではない。
ただし、延期の可能性についての理由の説明が必要。
*独政府
イザベル・シュナーベル氏をECB専務理事に任命。
ラウテンシュレーガー専務理事の後継人事で。
シュナーベル氏は、経済学教授および独政府アドバイザーを務めている。
【その他】
*格付け会社ムーディーズ
離脱協定法案の採決はEUからの合意離脱の可能性を従来よりは高めるだろう。
離脱時期や内容に大きな不透明感が残っており、消費・投資・雇用の判断への重石に。
クレジットにとってネガティブなこと明白だ。
【英国】
*英保守党関係者
コービン英労働党党首の政策は、より一層の離脱延期と来年の国民投票しかないようだ。
(この日のジョンソン英首相とコービン英労働党党首の会談を受けて)
*英首相報道官
EUが1月への延期を提案すれば、選挙の必要がある。
英首相は「引き続き離脱延期に反対、10月31日に離脱する」と今朝EU大統領に伝えた。
英議会は常に離脱延期の投票する。
昨日の議会の結果で、合意なき離脱の可能性高まった。
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《本日予定されている主な経済指標》
【韓国】
GDP・速報値(第3四半期)8:00
予想 0.5% 前回 1.0%(前期比)
予想 2.0% 前回 2.0%(前年比)
【日本】
景気先行指数・改定値(8月)14:00
予想 N/A 前回 91.7
景気一致指数・改定値(9月)14:00
予想 N/A 前回 99.3
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(10月)16:30
予想 42.0 前回 41.7
ドイツ非製造業PMI・速報値(10月)16:30
予想 52.0 前回 51.4
ユーロ圏製造業PMI・速報値(10月)17:00
予想 46.0 前回 45.7
ユーロ圏非製造PMI・速報値(10月)17:00
予想 51.9 前回 51.6
ECB政策金利 20:45
予想 0.00% 現行 0.00%
【香港】
貿易収支(9月)17:30
予想 -350億香港ドル 前回 -280億香港ドル
【トルコ】
トルコ中銀政策金利 20:00
予想 15.50% 現行 16.50%
【米国】
新規失業保険申請件数(19日までの週)21:30
予想 21.5万件 前回 21.4万件
耐久財受注・速報値(9月)21:30
予想 -0.6% 前回 0.2%(前月比)
予想 -0.2% 前回 0.5%(輸送除くコア・前月比)
新築住宅販売件数(9月)23:00
予想 70.2万件 前回 71.3万件