ユーロドルは買い戻し継続も1.10ドル突破の説得力はまだない模様=NY為替
きょうの市場はリスク回避の雰囲気が後退する中、ユーロドルは買い戻しが優勢となっており、1.09ドル台後半まで回復している。一時1.0990ドル近辺まで上昇したものの、1.10ドルの水準には相変わらず苦労している模様。ドイツ経済の低迷にもかかわらず、ドイツ政府は景気刺激策に消極的な姿勢を示している。
ユーロ圏全体の減速傾向も鮮明になる中、ECBの緩和スタンスは予想以上に長引きそうな気配も見られる。そのような中、今月のFOMCでの利下げ期待が高まる中、ドル売りが優勢になっているものの1.10ドルを突破するだけの説得力はないようだ。
ただ、今月末のFOMCに向かって短期的にがドル売りが優勢となり、ユーロドルは1.10ドルを突破してくるとの見方も聞かれる。パウエルFRB議長は前日、財務省証券(Tビル)の購入の可能性を示唆した。短期金融市場を安定化させることが目的で量的緩和(QE)ではないとしているものの、短期的にはドル売りを誘発するとも見方もあるようだ。
EUR/USD 1.0979 EUR/JPY 117.95 EUR/GBP 0.8984
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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