EU離脱関連報道でポンドが上下動、ドル円は107円台前半=ロンドン為替概況
EU離脱関連報道でポンドが上下動、ドル円は107円台前半=ロンドン為替概況
9日のロンドン市場は、EU離脱関連の報道をめぐってポンド相場が振幅している。EUはブレグジットで大幅な譲歩の用意がある、との一部報道で、ポンドが一時急伸した。アイルランド国境バックストップに期限設けるとの内容。しかし、その後は否定的な内容が続々と報じられており、ポンドが反落している。英DUPがEU譲歩案を拒否するとしたほか、EU側からもブレグジット提案について打開策は見いだせていない、としている。英スコットランド裁判所は、英首相にEUに対して離脱延期を要請する文書を提出すること命令する必要ないとの判断を示した。合意なき離脱への警戒感が再燃している。ポンドドルは1.22台で、ポンド円は131円を挟んで約100ポイント幅で上に往って来い。対ユーロではポンド買いからポンド売りに転じた。そのなかで、欧州株は堅調に推移しており、ドル円およびクロス円は全般的に買われている。ドル円は107.40近辺、ユーロ円は一時118円台乗せ、豪ドル円は72円台半ばへと本日高値を伸ばしている。
ドル円は107円台前半での取引。この日は欧州株が堅調に推移、米株先物も時間外取引で反発している。米10年債利回りは1.52%台から1.56%台まで上昇。中国は米国との部分的な貿易合意にオープン、米国産農産物の追加購入を提案する用意があるなどと報じられた。リスク警戒感が後退するなかで、ドル円は107.41レベルまで買われた。ただ、前日高値には届いていない。107円台半ばの売りをこなせるのかどうかが今後のポイントに。
ユーロドルは1.09台後半での取引。ポンドドルの上昇局面で1.0950台から1.0990近辺まで買われた。その後、ポンドドルは反落したが、ユーロドルは1.0970-80レベルに高止まりしている。ユーロ円が堅調。ドル円とともに買われて、117円台半ばから一時118円台に乗せた。デギンドスECB副総裁は、インフレ期待は不安定(de-anchoring)な状態ではない、現状では金利水準は適正な水準、などとの認識を示した。現時点では追加緩和を急ぐ必要はないと市場は受け止めたもよう。
ポンドドルは1.22台前半での取引。この日はEU離脱関連の報道をめぐって激しく振幅した。EUはブレグジットで大幅な譲歩の用意がある、との一部報道で、ポンドが一時急伸した。アイルランド国境バックストップに期限設けるとの内容。しかし、その後は否定的な内容が続々と報じられており、ポンドが反落している。英DUPがEU譲歩案を拒否するとしたほか、EU側からもブレグジット提案について打開策は見いだせていない、としている。英スコットランド裁判所は、英首相にEUに対して離脱延期を要請する文書を提出すること命令する必要ないとの判断を示した。合意なき離脱への警戒感が再燃している。ポンドドルは1.22ちょうど近辺から1.2291レベルまで一時上昇も、その後は1.22手前まで再び下げた。ポンド円は130.70近辺での揉み合いから一気に131.83レベルまで買われたあと、131円付近まで反落。対ユーロでもポンド買いからポンド売りに激しく転じた。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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