米GDP予想外の好結果も、ドル買い限定的
米GDP予想外の好結果も、ドル買い限定的
FOMCにらむ展開が続く、0.50%の大幅利下げ期待がしぶとく残る
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《7/26 金曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 108.63 1.1147 121.11
高値 108.83 1.1151 121.20
安値 108.56 1.1112 120.80
終値 108.68 1.1128 120.95
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《7/26 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 21658.15 -98.40
DOW 27192.45 +51.47
S&P 3025.86 +22.19
Nasdaq 8330.21 +91.67
FTSE 7549.06 +60.01
DAX 12419.90 +57.80
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《7/26 金曜日の商品市場》
NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=56.20(+0.18 +0.32%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1432.20(+4.70 +0.33%)
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《7/26 金曜日に発表された主な経済指標》
【シンガポール】
失業率(第2四半期)11:30
結果 2.2%
予想 2.3% 前回 2.2%
鉱工業生産指数(6月)14:00
結果 1.2%
予想 -0.3% 前回 -0.1%(-0.7%から修正)(前月比)
結果 -6.9%
予想 -8.4% 前回 -2.0%(-2.4%から修正)(前年比)
【米国】
実質GDP(速報値)(2019年第2四半期)21:30
結果 2.1%
予想 1.8% 前回 3.1%(実質GDP)
結果 4.3%
予想 4.0% 前回 1.1%(0.9%から修正)(個人消費)
結果 2.4%
予想 2.0% 前回 1.1%(0.9%から修正)(GDPデフレータ)
結果 1.8%
予想 2.0% 前回 1.1%(1.2%から修正)(PCEコアデフレータ)
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《7/26 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*トランプ米大統領
先日の北朝鮮、小規模のミサイル以外に試射を行っていない。
重大視しておらず、米国との外交交渉をげとはならない。
*予算・債務上限合意案を採決、284対149で可決。
マコネル共和党上院院内総務来週上院でも可決の見込み。
*クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
GDPは非常に良好と受け取っている。
これまで7回の利上げの中で、このGDPの伸びは容易ではない。
ホワイトハウスは為替介入を排除。
【豪州】
*フライデンバーグ豪財務相
反トラスト法について、不公正な契約はイリーガル。
合併に関する法律はアップデートされるべき。
メディアは法の順守を。
年末までの同問題に対する最終報告を出す。
【中国】
*中国政府関係者
米国産の綿花、トウモロコシ、コーリャン、豚肉の輸入に報復関税を課さないこととした。
すでに大豆については適用除外が認められている。
今回の措置はそれに次ぐもの。
*中国経済日報ブログ「陶然筆記」
米国が現行のスタンスと要求に固執するのであれば、何の成果も得られない。
通商合意に達したいのであれば、米国はすべての追加関税を撤廃すべき。
中国は3000億ドル相当の中国製品に関税を課すという米国の脅しを恐れていない。
【その他】
*CNN
24日にイラン南部からテヘラン近くの砂漠に中距離ミサイルを発射。
米情報機関は射程と正確性向上の取り組みとしている。
1000キロメートル飛行した。
*北朝鮮国営メディア朝鮮中央通信
金正恩朝鮮労働党委員長が25日に新型戦術誘導兵器の試射を指導した。
軍事演習を強行する韓国への警告。
*韓国中銀、年次報告書
2018年の北朝鮮GDP成長率は-4.1%と、1997年の飢饉以降で最悪。
輸出は86%減、輸入は31%減。
*エルドアン・トルコ大統領
トルコ中銀の利下げ、十分ではない。
トルコは緩やかな利下げ継続が必要。
*ロシア中銀
政策金利を7.25%に引き下げ(予想通り、従来7.50%)
【ユーロ圏】
*ECB専門家調査
インフレ見通し
2019年は+1.3%(前回+1.4%)
2020年は+1.4%(前回+1.5%)
2021年は+1.5%(前回+1.6%)
GDP成長見通し
2019年は+1.2%(前回+1.2%)
2020年は+1.3%(前回+1.4%)
2021年は+1.4%(前回+1.4%)
失業率見通し
2019年は7.6%(前回7.8%)
2020年は7.4%(前回7.6%)
2021年は7.3%(前回7.5%)
【英国】
*英首相報道官
ジョンソン首相はマクロン仏大統領とも話し合う予定。
英首相はEU主導者らに合意を望んでいると強調する。
英首相はスコットランド、ウェールズ、北アイルランドなどの指導層に対して、英国の結束の重要性について主張する。
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《本日予定されている主な経済指標》
目立った経済指標の発表は予定されておりません
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【東京市場】小動き
この後の米第2四半期GDP速報値発表を前に
小動きな展開が続いた。
ドル円は108円台半ばでの推移。
欧州通貨も目立った動きを見せず。
【ロンドン市場】ドル買いやや優勢
小動きもユーロドルなどでドル買い。
目立った材料が出たわけではなくはなく、イベントを前に調整が主体か。
ドル円は狭いレンジでのもみ合いが続いた。
【NY市場】GDP好結果
米第2四半期GDPは意外な好結果。
前期よりは鈍化も予想を大きく上回り、ドル円は108円80銭台まで上昇の場面が見られた。
109円手前の売りが残る中で、そこからの買いは一息。
在庫投資に予想通り前期の反動が出たほか、
前期、貿易摩擦での関税賦課前の駆け込みで強まった輸出が反動減。
設備投資なども軟調地合いとなったが、個人消費が予想を超えて強まったことで全体を支えた。
今月に入って、雇用、物価、小売りと強めの数字が続いた後に
さらにGDPも強めの数字となっているが
0.50%の大幅利下げ期待は消えておらず
ドル円の重石に。
【本日の見通し】FOMCにらむ
明日、明後日のFOMCをにらむ展開に。
0.50%の大幅利下げ期待は
CMEFEDWATCHで依然20%前後と相当割合で残っている。
大方の予想通り0.25%の場合、いったん買い戻しが入る可能性も。
もっとも、期待が残る分、FOMC前の買いには慎重姿勢。
先々週に一時50%近くまで期待が広がった状況からの調整で
先週はドル買いが入っただけに
もし本当に0.50%の利下げとなった場合
一気にドルが値を崩す可能性があり、発表前の突っ込んだ買いはリスクか。
【本日の戦略】もみ合い意識
もみ合いを意識する展開。
FOMCまでは無理な動きを取りにくい。
GDPの好結果でも109円を試す勢いが見られず頭が重いが
基調はしっかりで下がったところでは買い。
108円台半ばから後半の現水準を中心とした推移か。
デイトレはレンジを意識しての回転。
スウィングは無理をせず。戻り売りも109円超えでストップという印象。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません