ドル高基調強まる、米大幅利下げ期待後退、米中協議再開報道など
ドル高基調強まる、米大幅利下げ期待後退、米中協議再開報道など
米中協議は29日にライトハイザーUSTR代表らが訪中へ
英新首相にジョンソン前外相
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《7/23 火曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 107.87 1.1209 120.91
高値 108.29 1.1210 121.09
安値 107.83 1.1146 120.50
終値 108.23 1.1152 120.69
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《7/23 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 21620.88 +204.09
DOW 27349.19 +177.29
S&P 3005.47 +20.44
Nasdaq 8251.40 +47.27
FTSE 7556.86 +41.93
DAX 12490.74 +201.34
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《7/23 火曜日の商品市場》
NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=56.77(+0.55 +0.98%)
NY金先物8 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1421.70(-5.20 -0.36%)
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《7/23 火曜日に発表された主な経済指標》
【シンガポール】
消費者物価指数(6月)14:00
結果 0.6%
予想 0.8% 前回 0.9%(前年比)
結果 -0.2%
予想 -0.1% 前回 0.7%(前月比)
【ユーロ圏】
消費者信頼感指数(速報値)(7月)23:00
結果 -6.6
予想 -7.2 前回 -7.2
【米国】
中古住宅販売件数(6月)23:00
結果 527万件
予想 533万件 前回 536万件(534万件から修正)
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《7/23 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*トランプ米大統領
ファーウェイとの取引継続を求める米IT企業に対し、時宜を得たライセンス付与を行うことに同意。
*ポンペオ米国務長官
対イラン制裁に違反してイラン産原油の輸入を行ったとして、
中国国営石油企業・珠海振戎とその経営者1人に対して制裁を科す方針。
*米2年債入札結果
最高落札利回り 1.825%(WI:1.823%)
応札倍率 2.50倍(2.58倍)
*米交渉担当者が29日に中国へ、対面での協議に臨む
【英国】
*フィッチ
英政治は流動的な状況が続く。
合意無き離脱のリスクは高まっている。
10月31日の期限前までに英政治は流動的状況が激化する。
ジョンソン氏の勝利は合意無き離脱のリスクを高めた。
ジョンソン氏は党の議員の結束を回復するのに苦労する可能性。
【中国】
*中国政府
米国が長期にわたりWTOの紛争裁定を遵守しておらず、解決システムを損ねている。
【豪州】
*ケント豪中銀総裁補
今後、必要であればば追加利下げを実施する用意がある。
量的緩和に動く可能性は非常に低く、遠い話である。
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《本日予定されている主な経済指標》
【NZ】
貿易収支(6月)7:45
予想 1.00億NZドル 前回 2.64億NZドル
【日本】
日本景気先行指数・改定値(5月)14:00
予想 N/A 前回 95.2
景気一致指数・改定値(5月)14:00
予想 N/A 前回 103.2
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(7月)16:30
予想 45.2 前回 45.0
ドイツ非製造業PMI・速報値(7月)16:30
予想 55.3 前回 55.8
ユーロ圏製造業PMI・速報値(7月)17:00
予想 47.7 前回 47.6
ユーロ圏非製造業PMI・速報値(7月)17:00
予想 53.3 前回 53.6
【南アフリカ】
消費者物価指数(6月)17:00
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 4.4% 前回 4.5%(前年比)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(19日までの週)20:00
予想 N/A 前回 -1.1%(前週比)
新築住宅販売件数(6月)23:00
予想 65.8万件 前回 62.6万件
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【東京市場】ドル高の動き強まる
ドル高の動きが強まり、ドル円は108円19銭を付ける動きとなった。昨日東京市場で付けたものの維持できなかった108円台を午前中に回復。株高の動きが広がる中で、下値しっかりの展開が続き、108円台を中心とした推移。午後に入っても堅調地合いが続く中でもう一段のドル買い円売りが出て、108円10銭台に。
ユーロドルなどでもドル買いが見られ、ユーロドルは直近のユーロ安圏を割り込み、1.1189までと今月の安値を更新した。
ポンドドルも1.2480台から1.2451まで値を落とすなど、主要通貨に対するドル買いが鮮明に。
先週まで見られた来週のFOMCで一気に0.5%の利下げを行うとの見方が後退しており、ドルの買い戻しを誘っているとみられる。
【ロンドン市場】下馬評通りジョンソン前外相が新首相へ
東京市場午後に108円19銭まで上昇を見せたドル円は、ロンドン市場でも堅調な推移となった。108円20銭近辺までとわずかながら高値を更新も、そこからの買いは一息。もっとも下値はしっかりで高値圏でのもみ合いに。
英与党保守党の党首選は事前の見通し通りジョンソン前外相が勝利し、次期首相に。ロンドン市場朝方は警戒感に加え、ドル高基調が強まったこと、さらにはサンダース英中銀金融政策会合(MPC)委員が、「合意なき離脱の場合ポンドはさらに下落へ」「ブレグジットは利上げを止める」などの発言を受けてポンド売りが優勢に。しかし、ジョンソン氏勝利の発表前からポンドの買い戻しが入り、発表後もポンドはしっかり。ジョンソン前外相は10月31日の期限までにEUと合意できない場合でも合意なき離脱を強行する意向を示しており、そのこと自体はポンド売り材料も、事前調査動向などから勝利が確実視されていたこともあり、影響は限定的なものにとどまった。
【NY市場】米中協議29日に再開へ
米国のライトハイザーUSTR代表らが29日に中国を訪問し
米中通商協議が再開すると報じされ、
ドル円は高値をトライのする流れに。
東京市場から続くFOMCで一気に0.5%の利下げはないとの思惑もドル円を支えている。
もっともFOMCを来週に控える中で突っ込んだ買いにも慎重姿勢。
ユーロドルは1.11台半ばとこちらもドル高基調に押された。
明日のECB理事会で緩和を実施する可能性はまずないが
フォワードガイダンスの修正などで
今後の緩和に向けた動きを強めるとの思惑もユーロ売りに。
【本日の見通し】米中協議の再開が期待感誘う
一時のドル売りムードが一服している。
FOMCでの0.5%の一気の利下げ見通しはさすがに行きすぎではとの思惑も
先週時点で一時50%に迫る勢いを見せたこともありドル売りが進む展開が見られた。
しかしFOMCを来週に控える中で市場は落ち着きを取り戻し
過剰な期待が調整されており、25%で見通しがまとまりつつある。
一時の期待感の分の調整がドルの買い戻しに。
さらにここにきて米中協議の再開が決まった様子。
米中通商協議がすぐにまとまるとは考えにくいが
協議すら行われない状況では期待感が醸成されない。
こちらもドル買い要因となっている。
とはいえ、FOMCでの2008年以来の利下げがほぼ確実視されるなかで
ドルを積極的に買う動きにも慎重。
今後の利下げサイクルが意識されると、
上がったところではドル売りも。
今日に関しては108円台前半での推移を中心に
108円ちょうど近辺がしっかりするかどうかがポイントとなりそう。
【本日の戦略】レンジ意識
目先はしっかり。
デイトレは108円台維持を意識での買い、
大台割れでストップが基本か。
スウィングは難しいが、こちらも目先はドル買い意識で買い下がり、
FOMC前には、やめたいところ。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません