【新興国通貨】ここにきて買いが目立つブラジルレアル
レアル高の動きが広がっている。
米中通商摩擦問題が深刻化するなかで、資源国通貨は全般に売りが意識されている。
多くの資源国にとって主要な輸出先である中国及び米国の景気減速懸念による輸出への影響や
需要減退懸念を受けての資源価格そのものの低下懸念などが背景にある。
もっとも、通貨によっては逆に買われている通貨も見られる。
その筆頭がブラジルレアル。
その理由は大きく二つ。
一つは年金改革法案成立に向けた期待感が継続していること。
ボルソナロ政権の最優先課題であり、今後のブラジル経済にも大きな影響を与える同問題が
解決自体はまだまだ先にせよ、前向きな進展を見せていることを好感する動きに。
もう一つが米国の代替としての中国向け輸出の拡大期待である。
米国から中国へ輸出してきた大豆や豚肉といった一次産品について
ブラジルがかなりの部分を代替できる見込み。
こうした流れがドルレアルでのレアル買いを誘い、
ドルレアルは先月後半の4.11台から3.84台に。
3.8が重要なポイントとなっており、その水準を割り込むようだと
もう一段の下げも。
minkabu PRESS編集部 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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