ドル円は109.60円近辺での推移=NY為替後半

 NY時間の終盤に入ってドル円は109.60円近辺での推移となっている。109.50円を割り込む場面も見られたものの、米株の下げも一服してお、その水準はサポートされている。

 きょうのNY為替市場、リスク回避の雰囲気が強まる中、ドル円は110円を割り込んだ。リスク回避の円高もさることながら、ドル売りが強まっておりドル円を圧迫。

 トランプ政権が中国のハイテク企業への制裁を強める中、中国側も米国は間違った行動をとっていると非難しており、市場もハイテク新冷戦への懸念を高めているようだ。大手金融機関から米中貿易問題は長期化するとのレポートも出回っており、市場は改めてこの問題の影響に警戒感を示しているのかもしれない。

 ただ、この問題の長期化は既に意識されているところもあり、驚きはなさそうだが、6月のG20に向けて楽観的に見ていた向きの修正が出ている可能性もありそうだ。

 ドル売りについては、米株式市場でダウ平均が一時400ドル超下落する中、米10年債利回りも2017年以来の低水準に下げている。きょうは原油相場も心理的節目の60ドルを割り込み下げを加速させた中、先行きへの懸念が出ているようだ。

 前日のFOMC議事録ではFRBが利下げを協議していないことが明らかになったが、米中貿易問題を材料にした先行き不安で、FRBが予防的な利下げを実施してくるのではとの見方が根強くあるのかもしれない。

 ドル円はロング勢の見切り売りも出て、109.50円近辺まで下げ幅を拡大。目先は今月安値の109円ちょうど付近が下値サポートとして意識される。

 ユーロドルは買い戻しが強まり、1.11ドル台後半まで上昇。ドル売りがユーロドルを押し上げているようだが、ユーロ自体に買い材料は無い。この日発表のユーロ圏やドイツの景況感指標は予想を下回る弱い内容だったほか、ECB議事録が公表されており、理事のハト派姿勢が示されている。複数の理事はインフレ率が目標を不快なほど下回っていると言及している。年後半に予定するしている長期資金供給プログラム(TLTRO)の実施条件を吟味することで合意していた。また、成長は年内に再び上向く公算が大きいとの見方は維持しているものの、曇り始めていることも示唆している。ファンダメンタルズからはユーロの上値を積極的に追う材料は無さそうだ。

 ポンドドルもNY時間に入って買い戻されている。1.2680ドル近辺まで一時上昇。ただ、ポンドが本格的な反転の兆候を見せていると見ている向きは少ない。一部報道では明日、与党保守党1922年委員会のブレイディ委員長がメイ首相と会談する予定で、早ければ明日、退陣の日程を発表する見通しだと伝えている。

 メイ首相はEU離脱協定に関連した新たな法案を提示したが、野党はもちろん、与党保守党内からも造反の動きが出ている。来月議会に提示しても否決されそうな情勢。しかし、メイ首相が退陣し、新首相が就任したとしても、離脱強硬派の首相が誕生する可能性も高く、合意なき離脱のリスクは依然として残る。ポンドを積極的に買い戻す雰囲気には程遠い情勢だ。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

出所: minkabuPRESS

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