ファーウェイ念頭の大統領令などで円高も切り返す
ファーウェイ念頭の大統領令などで円高も切り返す
悪材料出尽くし感などが買い戻し誘う
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《5/16 木曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 109.60 1.1201 122.75
高値 109.97 1.1224 122.97
安値 109.34 1.1166 122.54
終値 109.85 1.1174 122.75
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《5/16 木曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 21062.98 -125.58
DOW 25862.68 +214.66
S&P 2876.32 +25.36
Nasdaq 7898.05 +75.90
FTSE 7353.51 +56.56
DAX 12310.37 +210.80
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《5/16 木曜日の商品市場》
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=62.87(+0.85 +1.37%)
NY金先物6 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1286.20(-11.60 -0.89%)
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《5/16 木曜日に発表された主な経済指標》
【日本】
国内企業物価(4月)8:50
結果 0.3%
予想 0.2% 前回 0.3%(前月比)
結果 1.2%
予想 1.1% 前回 1.3%(前年比)
【豪州】
失業率(4月)10:30
結果 5.2%
予想 5.0% 前回 5.0%
雇用者数(4月)10:30
結果 2.84万人
予想 1.50万人 前回 2.77万人(2.57万人から修正)(雇用者数)
【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(3月)18:00
結果 179億ユーロ
予想 194億ユーロ 前回 206億ユーロ(195億ユーロから修正)(季調済)
結果 225億ユーロ
予想 N/A 前回 179億ユーロ(季調前)
【米国】
新規失業保険申請件数(05/05 – 05/11)21:30
結果 21.2万件
予想 22.0万件 前回 22.8万件(前週比)
フィラデルフィア連銀景況指数(5月)21:30
結果 16.6
予想 9.0 前回 8.5
住宅着工件数(4月)21:30
結果 123.5万件
予想 120.9万件 前回 116.8万件(113.9万件から修正)(住宅着工件数)
結果 129.6万件
予想 128.9万件 前回 128.8万件(126.9万件から修正)(住宅建築許可件数)
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《5/16 木曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【米国】
*トランプ大統領
安全保障上のリスクのある企業との取引を禁じる大統領令に署名した。
華為技術や中興通訊が対象。
*米商務省
ファーウェイが国家安全保障の脅威になりかねない活動に関与したと認定。
米企業が取引しようとする際にライセンス取得を義務付ける対象にする。
連邦公報の発行をもって対象リストへの掲載が発効する。
*ムニューシン米財務長官
私はまだ訪中の予定はない。
ライトハイザーUSTR代表と適切な時期に訪中する見込み。
*ロス米商務長官
トランプ大統領は18日に自動車関税について決定、選択肢は豊富。
トランプ大統領は5月末以降も自動車関税に話し合いを続ける意向。
*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
現在の米経済は非常に順調。
インフレ期待は1.7%付近で抑制されている。
インフレを2%超にするためにやるべきことをやる必要。
労働市場の回復は必要以上に緩やかだった。
現在のフレームワークは計画通りに実行されていない。
政策は求められた刺激策を提供しなかった。
指標が不完全な時のフレームワークを再検証する必要。
政策担当者は完全な指標を持つことはない。
*ブレイナードFRB理事
貿易問題は不透明感を生んでいる。
消費者信頼感はなお高く、雇用も力強い。
インフレ基調は2%目標を幾分下回っている。
ここ数年のオーバーシュートはインフレ期待を引き上げた可能性。
*サルビーニ伊副首相
イタリアも規律を無視するトランプ大統領のような衝撃が必要。
【その他】
*米国務省
緊急性の低い業務についている一部の職員に対してイラクを出国するよう指示。
イラク国内に滞在している米国市民に対して、直ちに同国を出国するよう要請。
イラク国内にある米国の施設に近づかないよう要請。
*格付け会社ムーディーズ
南アの長期成長見通し依然低い、偶発負債がさらなるリスクに。
【中国】
*中国商務省報道官
米国側の訪中に関する情報はない。
米国の行動で貿易協議は大きく妨げられた。
全ての追加関税の撤廃が必要。
*中国外務省報道官
中国企業守るため必要な措置講じる。
【日本】
*菅官房長官
米国が広範な輸入制限なら世界経済に悪影響、自動車で。
【ユーロ圏】
*ビスコ伊中銀総裁
世界経済、ユーロ圏の状況はイタリアにとって厳しい局面。
主に米国に端を発した貿易の緊張が景気減速につながっている。
ビスコ伊中銀総裁、財政赤字削減の必要性について伊政府と今後も粘り強く議論する。
*バイトマン独連銀総裁
国内インフレは頑固に低い水準。
米自動車関税は独自動車産業に重大な影響与える。
金利階層化の効果は差し引きネガティブなものとなろう。
見通しが許すならば、金融政策正常化を延期する必要はない。
米中貿易摩擦の高まりは米GDPにも悪影響与える可能性。
【英国】
*英首相報道官
今後も労働党と事務レベルでの協議を継続する。
*英労働党報道官
政府との事前合意がなければ、EU離脱案採決は反対票投じる。
*レッドサム英下院議長
EU離脱法案を早期に提出すべき、審議に充分な時間とるため。
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《本日予定されている主な経済指標》
【NZ】
生産者物価指数(第1四半期)7:45
予想 N/A 前回 0.7%(0.8%から修正)(前期比)
【日本】
第3次産業活動指数(3月)13:30
予想 0.1% 前回 -0.6%(前月比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(4月)18:00
予想 0.7% 前回 1.0%(前月比)
予想 1.7% 前回 1.4%(前年比)
予想 1.2% 前回 1.2%(コア・前年比)
【米国】
ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(5月)23:00
予想 97.5 前回 97.2
景気先行指数(4月)23:00
予想 0.2% 前回 0.4%(前月比)
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【東京市場】米政府の事実上のファーウェイ排除措置を受けてリスク警戒
ドル円はトランプ大統領がファーウェイを念頭において国家安全保障上のリスクをもたらす企業の通信機器を米企業が使用することを禁じる大統領令に署名したとの発表を受けてリスク警戒の動きが強まり、円高がやや優勢に。昨日のNY市場で米政府の自動車関税引き上げ先送りを受けて109円台後半まで回復。朝方は109円60銭近辺で迎えたが東京午前に同材料で値を落とした。
その後値を戻したものの109円台半ば前後までと朝の水準に届かずもみ合いに。
ユーロドルが朝からわずか9ポイントレンジにとどまるなど、円以外は蚊帳の外。
豪ドルは10時半にの雇用統計の弱さにいったん急落。失業率が予想外に悪化、雇用者数自体は予想を上回ったものの、内訳は正規雇用がマイナスで非正規のプラスで数字が作られた弱いものとなり、豪ドル売りに。対ドルで0.6920近辺から0.69割れなど、売りが入る展開も、その後値を戻すなど動きは続かず。
【ロンドン市場】値動き落ち着く
一時の円高進行が一服。ドル円は買い戻しが優勢に。
朝方はドル円クロス円ともに円高の動きも続かず。
米中関係への懸念継続も、下値もしっかりで短期的に過熱感も。
【NY市場】ドル円買い戻し優勢に
110円近くまで買い戻される展開に。
目立った材料が出たというよりも
悪材料がそろったことでそろそろの打ち止め感か。
109円ちょうど近辺がしっかりで109円台前半に買いが入ったことが
短期的な買い戻しを誘った。
もっとも110円を付けきれないあたり、頭の重さも。
【本日の見通し】大台超え意識も、リスク警戒継続
ドル安円高一服も、リスク警戒継続で上値追いにも慎重。
109円台後半を中心としたレンジ取引が続くか。
株式市場が堅調地合いを維持すると110円の大台超えもありそうだが、
大台に乗せた後どこまで勢いを維持できるかがポイントに。
クロス円もしっかりだがリスク警戒は継続。
要人発言などで一気に状況が変わる可能性もあり
神経質な展開が続きそう。
【本日の戦略】戻り売り
110円乗せが意識されるが
そこからの押しはどこまでという印象。
戻ったところは売りに回りたい。
110.50超えではいったんストップ。
デイトレは110円手前で売りに回ってみる手も。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません