【ロンドン市場】欧州株反発でやや円売りも、伸びしろ少なく
14日のロンドン市場は、円売りが先行した。目先の米中貿易関連のイベントをひとまず通過したことで、米株先物や欧州株が反発している。ドル円は109.77レベル、ユーロ円は123.40レベルまで一段高となった。ただ、取引中盤にかけて円売りの勢いは一服している。ユーロにとってはこの日発表された5月ZEW景況感指数が再びマイナス領域に転落したことが重石となり、特に対ポンドで売りのフローが入っていた。一方、1-3月期の英ILO雇用統計では失業率が低下したが、賃金の伸びは予想を下回った。ポンド相場はいつも通り売り先行で取引を開始したが、すぐに買い戻しが入っている。ポンド円は一時141.75近辺に下押しも、その後は142円台を回復している。全般に短期ポジションにやや調整が入る状況になっている。
ドル円は109円台後半での取引。東京市場で109.20近辺から109.60近辺へと反発した流れを受けて、ロンドン序盤に高値を109.77レベルまで伸ばした。目先の米中貿易関連のイベントをひとまず通過したことで、米株先物や欧州株が反発していることが下支え。ただ、その後は109.60-70レベルでの揉み合いに落ち着いた。
ユーロドルは1.12台前半での取引。序盤に1.1244レベルまで小幅に高値を更新。その後は上値が重くなり、1.1230近辺へと軟化している。米10年債利回りは2.41%付近で小動き。ユーロドルも動意薄。ユーロ円は朝方に123.40レベルに高値を更新したあとは123.10台まで反落。東京市場からは高値水準での揉み合いになっている。この日発表された5月ZEW景況感指数が再びマイナス領域に転落したことがやや重石となった。6か月連続で景況感指数の改善はストップしている。
ポンドドルは1.29台半ばでの取引。序盤は定番の売り先行で、安値を1.2923レベルまで広げた。その後は1.29台半ばまで買い戻されている。ポンド円も141.70台まで軟化したあとは、再び142円台を回復。1-3月期の英ILO雇用統計では失業率が低下したが、賃金の伸びは予想を下回った。対ユーロでポンド売りが先行していたが、一連の英独指標発表後はポンド買い方向の動きが優勢。
minkabu PRESS編集部 松木秀明