【ロンドン市場】円買い優勢、欧州株安などリスク警戒感広がる
7日のロンドン市場では、円買いが優勢。連休明けの英株が軟調なほか、序盤は反発スタートだった独仏株も下げに転じている。背景には、前日から引き続き米中貿易摩擦への警戒感があるようだ。劉中国副首相が5月9-10日に貿易協議で訪米すると報じられており、米株先物が一時下げ渋ったが、ロンドン午前の取引で再び下押しされている。NY原油先物も上値が重く、米債利回りも伸び悩み。総じてリスク警戒の動きとなっている。ドル円は110円台半ばへと軟化。ユーロ円は124円台前半から123円台後半へ、ポンド円は145円台前半から144円台後半へと反落している。この日はトルコリラ売りも強まっている。英EU離脱関連では、英政府と労働党との協議に進展報道はみられず。英政治リスクが日に日に高まっているとの見方が広がっている。
ドル円は110円台半ばでの取引。ロンドン朝方に、劉中国副首相が5月9-10日に貿易協議で訪米すると報じられると、110.60近辺から一時110.85近辺まで買われた。しかし、すぐに売りに押され、欧州株や米株先物が下押しされるとドル円も110.54レベルまで安値を広げた。イスタンブール市長選をめぐりトルコリラが下落しており、リラ円の動きがドル円の重石となった面も。
ユーロドルは1.12近辺での取引。東京市場でのじり高の動きに、ロンドン朝方には高値を1.1218レベルまで伸ばした。しかし、ユーロ円の下落とともに1.12台割れ水準へと押し戻されている。ユーロ円は欧州株の下落とともに124.25レベルの高値から一時123.77レベルの安値まで下落した。いずれも引き続き上値が重い。ただ、対ポンドでは買いが先行しており、下押しの値幅を抑制している。
ポンドドルは1.30台後半での取引。東京市場では1.30台後半から買いが優勢となり、一時1.3131レベルまで上昇した。しかし、ロンドン市場では売りに転じており、再び1.31台を割り込むと、安値を1.3081レベルに更新した。ポンド円は145.37レベルの高値をつけたあとは売りに転じており、安値を144.68レベルに更新した。英EU離脱関連では、英政府と労働党との協議に進展報道はみられず。英政治リスクが日に日に高まっているとの見方が広がっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明