【ロンドン市場】ドル円は110円90銭台まで回復
6日のロンドン市場でドル円は110円90銭台まで買い戻しが入る展開となった。
トランプ政権が米中通商協議の中で猶予してきた中国に対する関税率引き上げを実施する方針を示したことで、週明けのアジア市場でリスク警戒の円買いが一気に進み、日本時間の午前中に110円20銭台を付ける動きを見せた。前週末の米雇用統計で非農業部門雇用者数が強めに出たものの平均時給の伸びに鈍さなどから瞬間の上昇の後はドル安が優勢な展開となったことで、ドル売り円買いが出やすい地合いとなっていたことも、ドル円の重石となった。しかし、安値を付けた後は買い戻しが優勢となり、日本時間午後には110円80銭台まで回復。欧州勢の本格参加後は、ロンドンが休場となっていることもあり、110円台後半でのもみ合いが中心に。欧州の午後に入って、米国勢が参加しはじめてきて、露安値を付けた後の戻り高値をトライする展開となっている。
リスク警戒の動きでドル円同様に値を落としたユーロ円やポンド円なども同様にもみ合いから高値をトライ。ユーロ円は124円台に乗せると売りが出る流れが続いていたが、しっかりと大台に乗せてきている。
その他目立ったのはトルコリラの売り。トルコが軍事的な後ろ盾となっている北キプロス沿岸部の天然ガス開発で米国と対立している問題で、米国が排他的経済水域での掘削を行わないように申し入れたとの報道が重石となりトルコリラ売りが進行。トルコリラ円は1月3日に付けた安値を割り込んで年初来安値を更新する動きを見せた。
minkabu PRESS編集部 山岡和雅