【ロンドン市場】英中銀は予想通り据え置き、ポンド上下動も方向性みせず
2日のロンドン市場では、全般に方向性が希薄だった。注目の英中銀会合では、予想通りの金融政策据え置きが発表された。今回も金利、資産購入枠ともに全会一致だった。四半期インフレ報告では成長見通しが引き上げられる一方、インフレ見通しは引き下げられた。議事録では従来からの「慎重かつ緩やか、限定的な引き締めが必要となろう」との文言が踏襲された。カーニー英中銀総裁は、経済が想定通りであれば追加利上げの必要性がある、とした。世界経済の緊張は2月以降、緩和してきているとの認識も示した。ポンド買い反応が先行したが、すぐに売り戻されている。ポンドドルは1.30台、ポンド円は145円台での上下動も足元では発表前と変わらない水準に落ち着いている。その他主要通貨は小動き。ドル円は111円台半ば、ユーロドル1.12ちょうど挟み、ユーロ円125円付近での小幅の値動き。一連の4月欧州各国の製造業PMIは改善したが、ドイツは小幅に下方改定されるなど動きにくい結果だった。
ドル円は111円台半ばでの取引。前日FOMC後のドル買いの勢いを受けて、アジア市場で111.67レベルまで買われた。その後は上値が重くなり、ロンドン序盤に111.45近辺まで反落。しかし、欧州株の下げ渋りとともに111.50-55レベルへと戻している。
ユーロドルは1.12近辺での取引。前日の米FOMC後のドル買い・ユーロ売りでは1.1187レベルまで下押しされた。その後はアジア市場で1.12台を回復。ロンドン序盤には再び下値を試したが、1.1191レベルまでにとどまった。一連の4月欧州各国の製造業PMIが改善したことを受けて1.1219レベルまで買われる場面があった。しかし、足元では1.12ちょうど近辺での揉み合いに落ち着いた。ユーロ円は序盤に124.80近辺まで下押しされたが、欧州株の下げ渋りなどで125.10近辺まで反発。その後は125円をやや下回る水準で推移している。
ポンドドルは1.30台半ばでの取引。英中銀は予想通り金融政策を全会一致で据え置いた。議事録では、慎重かつ緩やか、限定的な引き締めが必要となろう、との文言が残されたことを受けてポンド買いに反応。ポンドドルは1.3078レベルまで買われた。一方、インフレ見通しの引き下げを受けて1.3026レベルまで急反落。その後は、成長見通しの引き上げなど強弱が交錯しており、1.3050台と発表前の水準に戻している。カーニー英中銀総裁は、経済が想定通りであれば追加利上げの必要性がある、とした。世界経済の緊張は2月以降、緩和してきているとの認識も示した。ポンドは特段の反応を示していない。ポンド円は145.20近辺から145.85近辺での振幅も、145円台半ばに落ち着いた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明