【NY市場】重要イベント目白押しの中でドル買い一服 ドル円は往って来い
きょうは先週のドル買いの動きは一服しているものの、円安の動きが見られ、序盤のドル円は買い戻しが優勢となった。先週は東京勢による10連休前のロングポジションの調整が盛んに出ていた模様でドル買いにもかかわらず、ドル円は売りが優勢となっていた。しかし、週明けになってその動きも一服し、買い戻しが出ていた模様。一時111.90円近辺まで上昇し112円をうかがう動きも見られ、21日線と200日線を一時回復する場面も見られたが、終盤になって伸び悩んでいる。
今週は重要イベントが目白押しで、明日からFOMCが行われ、結果が1日に発表される。今回は大きな政策変更はないものと見られている中、一部からは超過準備の付利(IOER)が引き下げられるのではとの見方も出ている。市場でのFF金利取引のボラティリティが上昇しており、テクニカル的な対応の一環と見られている。ただ、IOERの調整はリバースレポ(RRP)金利との差を前例のない水準まで縮小させるため、可能性は小さいとの見方も出ているようだ。また、実施すれば、コミュニケーションの問題も生じる可能性があるという。
ただ、相場に大きく影響を与える可能性は小さい。むしろ、今年から毎回実施されるパウエルFRB議長の会見などで利下げの可能性に振れてくるか注目される。
ユーロドルは買い戻しが強まり、1.11ドル台後半まで上昇。今週は重要な指標が目白押しで、明日は第1四半期のユーロ圏GDP速報値やドイツ消費者物価速報値などが発表される。先週の米GDPを通過してドル買い材料の出尽し感もある中、明日のユーロ圏GDP速報値はユーロ買い戻しのきっかけになるのではとの予想も一部から出ている模様。先週までの下げで過熱感もある中、ユーロの買い戻しを期待する向きもいるようだ。ただ、ECBのハト派姿勢が転換する可能性まではなく、自律反発の域は出ないとの見解も一方ではある模様。21日線が1.1230ドル付近に来ており、戻りターゲットとして意識される。
ポンドも買い戻し。メイ政権と野党労働党の超党派の協議が続いているが、具体的な進展は伝わっていない。しかし、ガーディアン紙の記者がツイッターで、本日の協議は予想以上にポジティブだったようだと伝えている。これまでとトーンが著しく異なっており、協議を継続するだけの明確な根拠が出てきているようだ。しかし、突破口はまだ見えてないとしている。他の報道でも同様の内容が伝わっていた。
minkabu PRESS編集部 野沢卓美