【新興国通貨】年金改革先送りが大きな重石に<ブラジルレアル>

 ブラジルレアル売りの動きが広がっている。原油高を受けて、原油や石炭などの生産が強い一部の国を除いた新興国通貨に売りが広がっていることが大きな要因であるが、ブラジルレアルに関しては、国内事情もレアル売りに寄与する展開となっている。

 今年発足したボルソナロ政権にとって、最大の懸念材料であり、市場が期待するポイントでもある年金改革法案が難航していることが大きい。ブラジル議会は先週予定されていた同改革法案の採決に向けたプロセスをこなせず、いったん先送りにする格好に。
 50歳台からの支給が可能になっているなど過度に手厚い現状の年金制度を維持すると国庫の負担が大きすぎるとの懸念もあり、市場の期待感が強い同改革法案であるが、恩恵を受けている層の支持もあり、議員の中では消極的な意見も大きい。ボルソナロ政権自体は少数与党であり、他政党の協力が改革成功に不可欠であるが、調整がうまく進んでいない。

 原油高の問題に関しては、ブラジルの労働争議につながる可能性もあり、こちらもレアル売りに。
昨年ディーゼル油の高騰をきっかけに起きたブラジルのトラック運転手による大規模ストライキ。ここにきて原油高が高まっていることもあり、トラック運転手らによる労働組合は新たなストライキ計画を示す格好となっている。昨年同様に大規模ストライキが起きるようだと、ここにきて回復傾向が見られるブラジル経済に冷や水を浴びせる格好となりそうで、市場の警戒感を誘っている。

 極右政権として懸念もあったボルソナロ政権。市場はその改革路線を支持する形でレアル買いやブラジル株買いの動きを見せていたが、ここにきてその動きが反転するきらいも。ここからのレアルの動きに要注意となっている。

出所: minkabuPRESS

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