理財商品(りざいしょうひん)
理財商品(りざいしょうひん)とは、主に中国において個人投資家向けに販売されている高利回りの資産運用商品のことを指します。
理財とは、中国語で資産運用という意味で、「元本保証・目標利率保証」「元本保証・目標利率は運用実績次第」「元本割れリスクあり」の3種類があり、このうち「元本割れリスクあり」のタイプが大半を占めています。
想定利回りは4~5%の商品が一般的ですが、一部では15%に達するものもあるようで、定期預金よりも金利が高いために人気も高いようです。これらは簡素な1枚のチラシなどで募集されており、利回りは記載されているが、詳しい投資先や運用会社などが不明のものが多いようです。
理財商品へ投資された資金の多くは、地方政府が設立した融資平台という特別事業会社や不動産開発会社に渡り、不動産開発やインフラ整備へと投資されています。これが不動産バブルを引き起こす原因の一つとなっていたり、一方では景気減速により開発が予定通り進まず、資金回収が困難なケースも発生しています。テレビで映し出されるようなゴーストタウンのような街ができるのは、このためです。
また、これらの資金は金融当局の監視が行き届かず、シャドーバンキング問題の一つとなっています。理財商品の規模は約13兆元(220兆円)と見込まれており、12年後半からデフォルトに陥る商品も出たため、中国政府は取引の規制に乗り出しています。