消費税増税延期、米国ISM製造業景況指数など

【著者】

昨日からの流れ

昨日は米国時間に発表された個人消費支出が底堅い結果となったことで利上げ観測が高まり、ドル買いが強まる一方で、利上げを意識した株式市場が軟調な推移となり、リスク回避色が強まる動きとなりました。また、原油価格も軟調な推移となったこともリスク回避色を後押しする材料となりました。

また、英国では最新の世論調査でEU離脱支持が優勢との報道を受けて、ポンドが急落する動きとなっています。引き続き6月23日の国民投票に向けて世論調査やブックメーカーのオッズでポンドが揺さぶられる展開となることが想定されるため、ポンドの動きには注意が必要です。

主要通貨ペアの推移(2016/6/1)

USDJPY

昨日のドル円(USD/JPY)はアジア時間に底堅い推移となり、111円台を回復する動きとなったものの、その後は上値が詰まり、再び110円台に押し込まれる動きとなっています。日足チャートを見ると、現状では押し目のレベルですが、安値を結んだトレンドラインを割り込むような動きとなってしまうと下落が勢い付く可能性もあるため注意が必要です。

ドル円

EURUSD

ユーロドル(EUR/USD)は欧州時間に底堅い動きとなりましたが、NY時間に入ると失速となり、1.11台前半での推移となっています。昨年末からの安値を結んだトレンドライン付近での推移を続けており、この水準を割り込み、節目の1.11を割り込んでしまうようであれば、もう一段の下落余地が生まれると考えられるため注意が必要です。

ユーロドル

EURJPY

ユーロ円(EUR/JPY)は上下に振れる方向感のない動きを続けた後に下方向への動きが強まる動きとなりました。日足チャートを見るとトレンドラインに接近後、下落が強まっており、再度下値を探る動きが活発化しそうな状態となっています。また、値動きの収縮が続いているため、サポートとなっている121円台後半と高値を結んだトレンドラインのどちらかを抜けてきた場合には大きな波動となりそうな状況となっているため、どちらに抜けるかをしっかりと見守りたいところです。

ユーロ円

GBPUSD

ポンドドルはアジア時間に底堅い推移となり、1.47台に乗せる動きとなったものの、調整売りに押され、また、米国時間には世論調査でEU離脱支持が優勢になったとの報道を受けて、下値を探る動きが活発化し、1.45を割り込むところまで押し込まれる動きとなっています。日足チャートでは高値更新に完全に失敗したような状態となっており、直近のサポートとなっている1.433付近や安値を結んだラインを割り込んでしまうような動きとなると下落が勢い付きそうな気配となっているため注意が必要です。

ポンドドル

AUDUSD

豪ドルはアジア時間に発表された豪経済指標が底堅い結果となったことで急反発する動きとなった後も調整は限定的なものとなり、0.72台を守りきる動きとなりました。日足チャートを見ると、レンジの上限を一瞬上抜ける動きとなったものの、押し戻される動きとなっており、本日はこの水準をしっかりと上抜けることができるかどうかに注目が集まります。しっかりとレンジを抜ける動きとなれば、売りが続いていたこともあり、もう一段の反発余地は残されていると考えられます。本日は中国の経済指標やオーストラリアのGDPの発表が予定されているため、昨日以上にアジア時間に上下に揺さぶられる動きとなる可能性があるため注意が必要です。

豪ドル

本日の注目材料

本日はアジア時間に中国のPMI、オーストラリアのGDPの発表が予定されており、結果により、豪ドルを中心に動きそうな気配がしています。
また、本邦では安倍首相による消費税増税の再延期の発表が行われる予定となっています。既に折り込みが進んでいるため、発表後の動きは読み難いですが、不安定な動きとなる可能性もあるため注意が必要です。

欧州時間には欧州各国の製造業PMIの発表が予定されいるほか、ユーロ圏の要人のコメント機会が予定されています。現状では米国の利上げ、英国の国民投票に市場の注目が向かっているため、相場へのインパクトは限定的になると考えられますが、サプライズとなると多少のインパクトはあると考えられるため、発表前後は一応の注意が必要です。

米国時間はISM製造業景況指数の発表が予定されています。先行する製造業関連の経済指標は依然として冴えないものが続いているため、期待は薄いと考えられます。製造業の弱い結果には市場がある程度慣れているものの50を割り込むような結果となると多少のインパクトはあると考えられます。

また、米国の利上げに注目が集まっていることもあり、普段はそれほど市場に強いインパクトを与えないベージュブックへの反応も多少あるかもしれません。前回よりも改善を示すような表現が増えれば、ドルの下支え材料になると考えられます。

本日の予定

08:50 日13月期法人企業統計・設備投資
10:00 中国5月製造業PMI 
10:00 中国5月非製造業PMI 
10:30 豪13月期GDP
10:45 中国5月財新/製造業PMI 
14:45 スイス13月期GDP
15:00 英5月ネーションワイド住宅価格
16:00 ラウテンシュレーガーECB理事講演
16:50 仏5月製造業PMI(確報値)
16:55 独5月製造業PMI(確報値)
17:00 ユーロ圏5月製造業PMI(確報値)
17:30 英5月製造業PMI
17:30 英4月消費者信用残高 
19:00 カタイネン欧州副委員長会見
20:00 米MBA住宅ローン申請指数 
22:45 米5月マークイット製造業PMI(確報値)
23:00 米5月ISM製造業景況指数
23:00 米4月建設支出 
翌0:30 ユンケル欧州委員長講演
翌3:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト