呼び起される10年前の出来事

【著者】

GWを境にずいぶん景色が変わったように感じられます。前回当欄(イベントに合わせ流れに乗る!)で執筆した際には111円台、ところが、現在は114円近辺までドル高が進んでいます。そして、日足チャートでは、買いトレンドが発生しています。
ひとえにGWで懸念されていたリスクが後退したことによるものです(人によってはリスクオンと表現されていますが、個人的にはリスクオフの後退との印象)。

今回のGW期間中の出来事で、私が気になったのはVIX指数(恐怖指数)の低下でした。5月1日、一時VIX指数は10割れを示現、この時報道されたのが、2007年以来の出来事ということ(その後、終値でも10割れを示現。これは1993年以来)。
私が気になったのは、今年が「7」の付く年であるということ、そして、今回VIX指数がその2007年以来であったということでした。最近ではあまり目につきませんが、「7」の付く年には株価が暴落する?というアノマリーが存在します。1987年のブラックマンデー、1997年のアジア通貨危機、そして、2007年にはパリバショック(下記チャートの赤丸部分)が起き、2008年にあのリーマンショックが起こったのでした。

VIXの低下を見れば、現在の市場は総楽観。だからこそ、突発的なイベントに翻弄されやすいという状況になっていることに注意する必要があると考えるのです。

<資料1>2007年のNYダウの推移
2007年NYダウ
出所:Bloomberg

もちろん、直ぐに何らかのリスクが発生するという訳ではありません。実際、現在のドル/円(日足)では買いトレンド発生中であることは冒頭で触れた通りです。

私が申し上げたいのは、こういう楽観ムードの時こそ、万が一の事態に備え、きちっとリスク管理を怠るなかれということです。市場が無防備であるからこそ、「〇〇ショック」というものは起きるものなのですから。「備えあれば、憂いなし」です。

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比嘉 洋|マネースクウェアジャパン シニアコンサルタント

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米金利の裁定取引に長く従事。 相場の読みには定評があり、人気ストラテジストとして活躍中!