引き続き不安定な円相場

【著者】

先週の振り返り

先週末は欧州時間にドル買いが強まる動きとなった後、米国時間に底堅い米国小売売上を受けてさらにドル買いが強まったものの、発表後の上昇が天井となりドル買いは失速となりました。ドルに対してユーロ、オセアニア通貨の強さが目立ったのに対し、ポンド、円の弱さが目立つ1日となりました。
最近、相場のメインテーマがぼやけていることもあり、円、ユーロ、ポンドなどをファンディング通貨としてオセアニア通貨を買うキャリートレードが流行りだしている感がありGBPAUDやAUDJPY、EURNZDなどでテクニカル的にもオセアニア通貨買いが目立ってきています。
米国株式市場は引き続き堅調な推移、米国債利回りは伸び悩むものの底堅さは残る状態が続いています。
本日は本邦のGDPの速報値が市場予想に反しマイナスとなったことを受けてドル円が117円を突破した後、急落と乱高下となり、日経平均も一時500円近く下落と神経質な展開が続いています。

【主要通貨ペアの推移】

ドル円は先週末は小売売上発表後にピークをつけた後は調整が進む推移となりましたが、本日早朝の本邦のGDP速報値が市場予想に反しマイナスであったことを受け一瞬117円台に乗せるものの反落し116円を割り込むところまで下落となり下落と荒い値動きが続いています。短期的に円売りが進んだこともあり、調整が進む状態になると下落スピードもそれなりに早くなる傾向があり、引き続き神経質な推移を続けることが予想されます。
116.00を割り込んできたことから次のサポート候補には11月13日のNY時間のサポートとなっている115.30、節目の115.00などが意識されると思われます。

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ユーロドルは堅調な推移を続けています。ただし、狭いレンジでの上昇であることから、完全に上昇モードに転じたと考えるのは時期尚早かと思われます。現在日足チャートでは8月と10月の高値を結んだトレンドラインの下での推移が続いており、このトレンドラインに接近するのが1.25後半と考えられることから、しっかりと1.26を上抜けることができるかどうかを見守りたいところです。

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ユーロ円は底堅い推移を継続していたものの今朝の本邦のGDPで上値を探り146.50付近まで上昇後はドル円の急落に併せ145円台中盤まで値を下げる動きとなっています。ドル円が不安定な推移を続けていることもありボラティリティーが高い神経質な展開が続くことが予想されます。本日はまずアジア時間序盤のサポートとなった145.10付近とアジア時間序盤の高値である146.50付近のどちらに抜けてくるかで方向感を探っていきたいところです。

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ポンドドルは続落となった後、長めの下ヒゲを残し、本日のアジア時間は堅調な推移が続いています。先ほど時間足チャートできれいな逆ヘッドアンドショルダーのネックライン を上抜けたこともあり短期的に上昇が強まっています。レジスタンスとなっていた1.57を上抜けてきたことから本日はこのラインを守れるかどうかにまずは注目したいところです。

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豪ドルは堅調な推移を続けています。上値の目処と考えられるのは9月からレジスタンスとして活躍している0.89で上抜けると更なる上昇余地が生まれてくると考えられます。サポート候補としては先週末にサポートとなった0.865付近で割り込むと0.86割れも視野に入ってくると思われます。

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【本日の注目材料】

本日は米国時間にNY連銀製造業景況指数、鉱工業生産と製造業関連の経済指標に加え、要人のコメント機会が多く予定されています。ここのところ堅調な推移となっているユーロですが、ECB関係者の量的緩和に関するコメントなどには注意が必要です。引き続き売りポジションが多く溜まっていることから上昇時のショートスクイーズにも警戒したいところです。
また、引き続き本邦要人からの消費税絡みのコメントなどにも引き続き注意が必要で円絡みの通貨ペアは不安定な推移となることが予想されるためお取り引きの際には十分に注意が必要です。

【本日の予定】

08:50 日7-9月期GDP(1次速報値)
09:01 英11月ライトムーブ住宅価格
12:00 カーニーBOE総裁講演
18:00 メルシュECB理事講演
18:00 ヴィーザー欧州連合(EU) 経済・財政委員会(EFC)委員長講演
18:00 コスタ・ポルトガル中銀総裁講演
18:30 ホールデンBOE金融安定化担当執行役員講演
19:00 ユーロ圏9月貿易収支
22:30 米11月NY連銀製造業景況指数
22:30 加9月国際証券取引高
22:30 プラートECB理事講演
23:00 ドラギECB総裁、欧州議会(経済・通貨委員会)で証言
23:15 米10月鉱工業生産、設備稼働率
23:45 クーレECB理事講演
翌0:00 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権なし)コメント機会

OANDA Japan   オアンダ ジャパン<本記事ご協力>
OANDA Japan株式会社
チーフストラテジスト 佐藤甲様
佐藤甲|OANDAJapan チーフストラテジスト

【闘魂注入】シュラスコ佐藤の大胆予想! 佐藤 甲

OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。 NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト