「これだけ読みづらい相場は、なかなかない」——そう語るのは、セントラル短資FXで市場業務部部長を務める富永貴之氏だ。
中東情勢、ウクライナ紛争、原油高、インフレ、各国の金融政策。2026年の市場を動かすリスクは、一つひとつが独立しているわけではない。それぞれが連鎖し、複雑に絡み合っている。
株式投資家にとっても、為替の動きは、もはや他人事ではない。円安が進めば輸入コストが上がり、輸入企業の業績を直撃する。保有する日本株の価格が、為替の動きによって削られてしまうこともある。
そんな時代に、資産を守りながら増やすための選択肢としてFX(外国為替証拠金取引)への注目が高まっている。
とりわけFX投資家から支持されているのは、高スワップを提供している業者だ。実際、業界トップクラスのスワップポイントを提供するセントラル短資FXは最近、口座開設数を伸ばしている。
今回は、セントラル短資FXで長年相場と向き合ってきた富永氏に、株式投資家が実践できる、FXを活用した資産運用戦略について直撃した。
さらに、トレードの質を左右する取引環境についても深掘り。2026年4月にリリースされた新取引ツール「PCWebTrader」の魅力と活用法も聞いた。
※インタビューは2026年5月に実施しました。
「中東情勢が悪化した」「原油価格が上がった」「インフレが加速した」——最近、こうしたニュースが途切れなく流れている。
だが富永氏は、個別のイベントに注目するだけでは不十分だと言う。
「正直、これというイベントがあってというよりも、全部がつながっている構図になっているところがポイントだと思っています。中東情勢が不安定化して原油高になり、それがインフレを引き起こし、各国の金融政策に影響する。一つひとつではなく、連鎖をどう読むかが大事です」
なかでも今、最大の焦点となっているのがドル円の為替レートだ。
ドル円の為替レートは、155〜160円のレンジ(一定の値幅での上下動)でこう着状態が続いている。 日銀は利上げの方向性こそ示しているものの、そのタイミングが読みにくい。
「利上げをしないリスクの方が、むしろ高まっている局面だと思っています。これだけ円安が続いて、輸入物価も上がっている状況で放置してしまうと、国内インフレがさらに進んで、景気後退につながりかねない。日銀が早めに動く可能性は、十分に意識しておいた方がいいです」
アメリカ側にも不透明感がある。FRB(米連邦準備制度理事会)の新議長人事には、トランプ大統領の影響力が色濃く反映されており、金融政策の独立性に対する懸念もくすぶっている。日米ともに、金利の行方が見通しにくい状況だ。
ボラティリティ(価格変動の大きさ)が高い局面では、「介入があった」「金利が上がった」といった一つのニュースに飛びついてしまいがちだ。しかし富永氏は、そのリスクをこう指摘する。
「目先の動きだけで飛び乗ると、後付けで材料を探すことになる。自分の思い込みで手を出した結果、想定と逆の方向に動いてしまうというのはよくあるパターンです」
では、どうすればいいのか。富永氏が強調するのは「事前に決めておくこと」だ。自己資金の余裕、レバレッジ(証拠金に対する取引額の倍率)の大きさ、取引する通貨ペア——これらをあらかじめ決めた上で臨むことが、FX取引で失敗しないための大前提だという。
今のような方向感が定まりにくいレンジ相場では、大きな利益を狙うよりも「損失を出さないこと」を優先する。レンジをブレイク(価格が一定の値幅を突破すること)するまで待つ判断も、立派な戦略だ。
株式投資をしている人にとって、FXはどこか「別の世界」に感じられるかもしれない。しかし富永氏は、株とFXは対立するものではなく、組み合わせることで分散投資の幅が広がるものだと話す。
「株式は、主として企業の業績で動きます。一方でFXは、金利やインフレといった全く違う材料で動く。つまり、株が反応しないような局面でも、FXには取引のチャンスが生まれる可能性があります。また、FXは24時間取引できるので、日中働いている人が夜に自宅で落ち着いて取引することもできます。」
実際、株式市場が荒れる局面では、日本株も米国株も一緒に下落することが多い。「米国株も持っているから分散できている」と思っていても、有事には同じ方向に動いてしまう。これは株式だけでポートフォリオを組成している投資家が直面しがちな落とし穴だ。
富永氏はこうも話す。
「日本円を現金だけで持っていると、インフレが進んだ場合に実質的な資産は目減りしてしまいます。現金を日本円だけでなく、外貨で持つこと―それはスワップポイント(異なる金利の通貨を売買した際に得られる金利差調整分)の獲得にもつながってくる―で実質的な資産の目減りをヘッジする手段となり得る。株式とは異なるアセットの一つとして、FXは非常に有効な選択肢だと思っています」
株が下がっている時に、FXの資金が手元にあれば、株の底値買いのチャンスに充てることができる。逆にFXの資金が必要な時には、株側から補うことも。片方だけに資金を寄せないことで、チャンスを逃さない運用につながる。
FXでの資産運用と聞くと、チャートを見ながら短期売買をするイメージが強いかもしれない。しかし、もう一つの主要な投資スタイルがスワップポイント狙いの長期保有だ。
金利の高い通貨を買って保有し続けることで、毎日スワップポイントを積み上げていく。円安が進む今の環境では、外貨を持つこと自体がインフレへの備えにもなる。
「ドル円はある程度、短期的な動きを見て売買するスタンスでいく。もう片方はスワップ狙いで、少し長期保有を視野に入れた新興国の通貨ペアを組み合わせる。短期と中長期をバランスよく持つイメージです」
地域別に分散することも有効だ。欧州系の通貨ペアを持ちながら新興国の通貨ペアを混ぜる、あるいはドルに依存しないクロス通貨ペア(ドル以外の2通貨間の取引)を選ぶといった方法もある。地政学リスクを避けたい場合は、オーストラリアドルやニュージーランドドルのような、比較的安定した地域の通貨を組み込む選択肢もある。
では、具体的にどの通貨に注目すればいいのか。富永氏に3つの高金利通貨の見通しを聞いた。
メキシコペソは一時の急落から回復し、価格が戻ってきている。今後の注目点は2つある。
早ければ7月から始まる予定で、米国側が強硬姿勢を崩さなければメキシコペソへの下押し圧力になりかねない。一方、協議が穏便に進めばポジティブな材料になる。
トランプ大統領の政策推進力が維持されるかどうかが、対メキシコ交渉にも直接影響してくる。
トルコリラは高いスワップポイントが魅力の一方で、リスクも大きい通貨だ。毎年のように発生していた「トルコショック」(急激な通貨安)は、今年はまだ起きていない。
「政権と金融政策への信任を失わないことが最重要です。中央銀行がマーケットの信頼を損なうような政策を打ち出さないか、アンテナを高くして見続ける必要があります」
原油価格の動向も、引き続き注視が必要だ。
トルコリラを保有する場合、円高方向への急変動リスクに備えてドル円のショート(売り)を少量組み合わせるヘッジも有効だという。
南アフリカランドは、2023年ごろから続いた電力インフラの不安定な時期を脱し、比較的落ち着いた状況にある。ただし失業率は高水準で、この推移が今後の通貨の価格動向にも影響してくる。
大きなイベントは少ないものの、インフラ・財政・政治面での悪いヘッドラインには引き続き注意が必要だ。
高金利通貨に魅力を感じて、新興国の通貨ペアだけにすべての資金を集中させるのは避けた方がいい。
「スワップ投資で一番厳しい打撃になるのは、強制ロスカット(証拠金維持率が一定水準を下回った際の強制決済)です。それを避けるためにも、ヘッジを行わない場合、レバレッジは高くても4~5倍程度に抑えて取引することが大事だと思っています」
じっくり積み上げてきたスワップポイントも、強制ロスカット一発で失われてしまう。高金利通貨への投資は、リスク管理との両立が欠かせない。
相場の知識を身につけ、投資戦略を立てても、実際の取引環境が使いにくければ意味がない。富永氏は、取引ツールの重要性をこう話す。
「せっかく取引するようになっても、取引ツールが使いにくいとストレスになってしまう。それが取引を止めてしまう原因になることは結構多いんです」
セントラル短資FXが2026年4月にリリースした「PCWebTrader」は、ブラウザ型の取引ツールだ。ブラウザ上で動作するため、インストール不要でログインすればすぐに使える。
PCWebTraderの利用はこちらから:セントラル短資FX公式サイト
最大の特徴は、チャートを最大8画面同時に表示できる点だ。複数の通貨ペアや時間軸を並べて分析できる環境は、通常TradingView(高機能チャートツール)の有料版で月7,500円程度の利用料がかかる機能に相当する。それが口座開設すれば無料で使えるのは、大きなメリットだ。
パネルの自由配置やレイアウトの保存機能も備えており、短期売買用・長期分析用と自分好みの画面を作れる。ダークモードとライトモードの切り替えにも対応しており、長時間チャートを確認しても目が疲れにくい設計になっている。
「操作ガイドを見なくても使えるUI(ユーザーインターフェース)を意識して作っています。銀行系のディーラーが使うプロ用プラットフォームよりも、操作性と視認性は高いと思っています」
セントラル短資FXはPCWebTraderのリリースに限らず、常にトレーダーのための機能改善を続けている。ここでは、特に注目したい機能を3つ紹介しよう。
株式投資家は、企業の成長ストーリーを描きながら投資判断をすることが多い。連続予約注文は、その発想をFXに持ち込める機能だ。
異なる条件の注文を最大100回まで連続して設定でき、「ドル円が160円になったら売り、156円で決済、その後157円で買い直す」といった一連のシナリオを事前に組んでおける。1つ目の注文が決済されるまで次が発動しない設定もあり、自分のシナリオが正しかったかどうかの「答え合わせ」もできる。
スマートフォンアプリとPCWebTraderの両方で使えるのが、相関係数(2つの通貨ペアの値動きの連動性を示す指標)画面だ。
保有する通貨ペア(クロス円同士やクロス円と外貨ペアなど)のリスクが重複していないかを確認したり、一時的に崩れた相関の収束を狙った取引に活用したりできる。ユーザーからのリクエストが多かった機能で、取引環境の中で利用できる点が好評だという。
スマートフォンアプリでは、日々の損益をカレンダー形式で確認できる。
取引履歴の一覧と違い、今日の結果が一目でわかる見やすさが好評で、実は業界で最初に実装したのはセントラル短資FXなのだという。
SNSで取引の成績を共有する投資家が多いのも、見やすいビジュアルがあってこそ。ログインしやすいスマートフォンアプリなら、朝起きてすぐ確認する習慣もつきやすい。
FXというと、難しそう、怖そうというイメージを持つ人も多いかもしれない。しかし富永氏は、株式投資の経験がある人にとって、FXへの入口は意外と近いと話す。
「FXは、今の円安、インフレという環境の中で、正しい知識とやり方次第では、自分の資産を守りながら増やすことができる投資商品です。ぜひ一歩踏み出していただければと思います」
まず口座を開設して、PCWebTraderのツールを眺めてみるだけでもいい。新規口座開設後に取引をすると2,000円がもらえるデビュープログラムも用意されており、少額から為替の世界に触れることができる。
株式とFXを組み合わせた資産運用は、難しい話ではない。「株だけだと不安」と感じたその瞬間が、新しい一歩を踏み出すタイミングかもしれない。
キャッシュバックも! セントラル短資FXのデビュープログラム